融解 krage  | krage | krage | krage | 福島章嗣 | 夜の中で佇んでいる 月明かりも見えずに いつの間にか重くなっていた 羽を下ろした 遠ざかる想いは 覚束なくていい あなたの面影が まだここにある 心を溶かして 深く息を吸い込む 忘れてしまえば 何処かへ行けるのかな 通り過ぎる冷たい雨 私の肩を抱いた それはまるであなたのように 優しかった 悲しみをまとった 水面が揺れている 季節を見送って そっと記憶を解くの 心に線を引いて 静かに眠りたい あなたを忘れて やっと息ができるの 私が見た夢 |