| caramel cityおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 机に並べた直方体 綺麗に積み上げた この街が平らになる頃 羊を放って寝るんだ できるだけ時間をかけて この街を壊したかった 寝るのにはまだ早いでしょ うさぎが言った気がした 一つまた一つと 頬張ってしまえば どろり溶け出した 月が綺麗でした caramel city 今夜も眠れそうにないな 銀紙の歓楽街を抜けて caramel city 甘美のまにまに漂えば なんだか、少し疚しくて 煮詰まるプラットホーム 遅延していく情報 色のない信号 濁りきった街灯 縷々としてラジオノイズは 流れ、満たしていく 溢れそうな退屈を マグカップに注いで飲み干した 苦すぎて死にそうだ 頬張った、一つまた一つと caramel city 今夜も眠れそうにないな 銀紙の歓楽街を抜けて caramel city 朝が全てを溶かせば 羊を放って寝るんだ caramel city |
| 桜の木の下にはおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 昔あなたが教えてくれた 奇妙な話、思い出すあの日 迷信伝説戯言に噂も引き連れて バスから降りたらあなたと駆け出した 菜の花石南花蒲公英鈴蘭涼しげに 足を踏み入れたあなたが消えた 瞬間最大風速で吹いた風 あなたの嘘が本当になってしまったよ あの木の下で眠ってる あなたが今年も春を染めていく いつか誰かが残した言葉 奇妙な話、思い出すあの日 街談巷説流言飛語まで巻きこんで 耳鳴りでその声が聞こえない 綿雲鶯木漏れ日春風軽やかに あなたの眠るあの丘へと 誰も知らないあなたのことを 誰も知らないお話の続きを 瞬間最大風速で吹いた風 あなたの冷たい肩をそっと抱き寄せる あの木の下でお別れを あなたが今年も春を染めていく |
| クリームソーダおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | エンドロールの匂いだ 木漏れ日かける子供達 今日で夏が終わった 窓際の席で君を待つ やけに遅いんだね今日は 煙たさすら君のため らしくないかちょっと 窓際の席でずっと いつもだったら選ばない 甘ったるいね 残り1、2ページだったのにな 忘れて ゆっくり今日が落ちていく 水滴が溜まっていく 気がつけば僕は どうだってよくなった どうだってよくなったんだ 君が来ないとしても あー どうだってよくなった どうだってよくなったんだ クリームソーダが濁っていく 手持ち無沙汰の今日は 寝不足すら君のせい らしくないかちょっと 窓際の席でずっと いつもだったら君が選ぶ 子供舌 読み終わったら返すつもりが 泥棒だ ゆっくり今日が落ちていく 水滴が乾いていく 気がつけば夜だ あー どうだってよくなった どうだってよくなったんだ 君が来ないとしても あー どうだってよくなった どうだってよくなったんだ クリームソーダが濁っていく 最後の1行を 読まずに閉じるような 借物の永遠が 溶け出して止まない どうだってよくなった どうだってよくなったんだ 君が来ないとしても あー どうだってよくなった どうだってよくなったんだ クリームソーダが濁って どうせならばもっと 台無しにしようよって あの日の君が言った 簡単なことだった そういう君に恋をした くだらないねって笑って どうだってよくなったんだ |
| 渦巻く夏のフェルマータおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | やがて魔法から醒めてゆく 排水口に夏が渦巻く 君の気配が薄れていく 僕を残して 定まった被写界深度 下回った低い融点 頬を伝ったこれが最後 まだ僕は取り繕って 永遠だった筈の想いを 気化熱が奪っていく 雨も涙も 栓を抜いたプールの思い出も 行き着く先は海の果て 君はもう流れ着いた? 僕をここに残したまま 季節は今ゆっくりと動き出した 風が冷たくて 魔法が解けていく どんな言葉も あの日拾った貝殻も ボロボロの君の袖透かした空も 昨日と重なる水面より数センチ上空で 僕は生まれて初めて酸素の味を知る それは嘘のように甘くて 弱っていく君の歪な笑顔を思い出した 鯨の星座は恐ろしい怪物の形をしているんだ 君が教えてくれた 水色の宇宙に落下する視界の中 切り裂くような朝焼け もう空が白んでいた 今 風が髪を揺らしている 君の髪を揺らしている 海の果てをここに感じる 目を開いて いつの間にか もう秋晴れに心を冷まされて 君のおでこの 温度も思い出せない それでいいと思える 薄情な僕のこと 赦しはしないでね 君らしくもないでしょう いつかきっと巡り遇うよ 甘い夢 内なる海の果て 巻き鍵を回すよ |
| ツツジの枯れる頃にはおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 君が笑ってないの 私には分かった 不自由だと思った 自分みたいで 小さい世界にずっと その手を縛ってたんだ ミサンガを千切って 屋上から投げて プリントで配る神様に 背を向けて 目を閉じて 動かないで 理由なんて 訊かないで 君自身で 囁いて 声を聞いて 目を開いて 手を繋いで その目で 私を見て ツツジの枯れる頃には 飽きるまで 最低なことをしよう 虚構の鳥籠を イヤホンコードみたいに解いてよ 満点のその解を 紙切れにしたいよ 君がこの世界に バツをつけてよ 盲信しないで全部 疑ってしまえばいいよ 君がこの世界の 価値を決めてよ 春暮れてまで 哀しいままでいよう 二度と君がもう さよならなんて言えないように いつまで経っても金曜日 不自由だ結局 信仰心差し出して 目を閉じて 動かないで 理由なんて 訊かないで 君自身で 囁いて 声を聞いて 目を開いて 手を繋いで その目で 私を見て ツツジの枯れる頃には 飽きるまで 最低なことをしよう 虚構の鳥籠を イヤホンコードみたいに解いてよ ツツジの枯れる頃には |
| 夜顔おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 25時のビル風 乾いていく髪の匂い 刃こぼれした台詞と 君の手のぬるい感覚が ずっと ずっと 残る まだ 忘れないで 忘れないで って何度でも 書き足した線で もう 原形が分からないの 君のように 君のように 笑えなかったことは 今も覚えてる あの日から僕だけが 大人になってしまった 君にきかれた花の 名前だってあの頃は知らなかった ずっと ずっと 残る 霞んでいく 燻んでいく 夜 まだ 萎れないで 萎れないで って何度でも 感情を注いでも 蝕む不治の病 「夏がくれば、さよならだね」 って涼しげな横顔 月が照らしていた 季節が巡れば 幾千の花が咲く 君の中の空欄 一つの花の名前 今の僕ならそれを 埋めてあげられるのに 今の僕には君が いつまでも埋まらない空欄 ねえ 君のように 君のように 笑うけれど 降り出した雨に 輪郭が崩れてくの 忘れないよ 君と僕は 空欄のままでいいよ 空が白んでく |
| 蜂蜜おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 夜が明ける頃に水色の街へと 眠れなかったけど別に構わない 友達がいないなんて 君には言えないだろう 僕を親友と言っていた君には 雲ひとつ無い空が 涙を溢すのを待つだけの趣味さ 塞ぎ込んでいたって 分かっちゃくれんしな 味気ない日々に 蜂蜜でも降らしてよ 君を呼んでみたって 別になにも話すことないし つまるところ今日も 嘘が暴露る前に 君が気付く前に お茶を濁してみるとこうもあっけなく 愛想笑いも別に苦手じゃないけれど 無理に笑っている君は不気味だよ 来るものに後退り 去る者の背を見つめ 微妙な距離を保っていたいよ 嫌いになるよりマシ ひとりでいれば君も 怒らないし傷つきはしないから 雲ひとつ無い空が 涙を溢すのは待つだけの興味さ 塞ぎ込んでいたって 分かっちゃくれんしな 味気ない日々に 蜂蜜でも降らしてよ 君を呼んでみたって 別になにも話すことないけれど 閉じこもっていたって 気付いちゃくれんしな なんとなくダメだって 分かってる うちに来るなら 牛乳と蜂蜜 買ってきてよ 寒いからホットミルク飲もうよ |
| シンメトリーおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 重なりゆく季節の磨りガラスの上 君にもらった残照がひだまりに散った お構いなしの晴天に伏し目がちになる 君のことを思い出す夏が憎らしい まだ知らない事ばっかだったね あの頃は 言葉にする度に腐り落ちてしまうから 鍵をかけたら開け方が分かんなくなった 君に借りた本に栞みたいに挿した 水色の感情を水色のままあげたくて 溢れるのは夕焼け色の涙 連なりゆく記憶の果てまで行けたら 今度はもっとちゃんと君の目をみたい 水玉模様の校庭で今も揺れている 白昼の夢の続きを探してた 届く距離の中に全てがあったあの日々と 手を伸ばせない僕らは綺麗だった 名札の内側に汚さずにしまっていた 水色の感情は まだ水色のままなんだ 返しそびれたシェイクスピア 乾いた頬にまた一筋 通り雨のペトリコール もう なんともないよって 何度目の嘘だろう 線対称の君と僕の共通点 伏し目がちなところ 夏が嫌いなところ 今は少し好きになれてしまったよ 足元ばかり君はみていませんか あの日借りた本にまだ挟みっぱなしの 水色の感情を水色のままにしたくて 溢れるのは夕焼け色の涙 夕焼け色の涙 |
| 灰羽おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 書斎を埋め尽くした物語 僕は読み耽た 埃まみれ 蛍光灯の制御する夜に フィラメントは溶けた 溢れ出す光粒子 廻る鍵穴 開け放てば逆さまの空へ 落ちてゆくブーツ 嗚呼 背負わされた冒涜の対価 不完全な奇跡で I'm falling down 洗い立ての世界へ今 合成樹脂の翼じゃ 風は掴めないはずだった 網膜に灼けつく晴天 誰もが僕を知らない世界へ 凍結になったあの計画 輪郭を手放した 陰謀の絵の具を被っていた 常識を淘汰した愛にブレーキは手遅れ 神々の設計図 思い出の実験台 その全てが知らない誰か 遺伝子の複製品 I'm falling down 洗い立ての世界へ今 歯車の光輪じゃ 夜は照らせないはずだった 蝋燭の火が消える 例えば残酷な事実ほど 目を逸らせはしない falling down 終わりのない命を 差し出して堕ちてゆく 全てが僕を否定する世界で 僕は歌うよ 「素晴らしい世界だ。」 |
| nazcaおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 僕たちはいつの日か 変わり果てた大地を前に 翼を広げ言うのだろう 誰も覚えていない あの空の色 雨の香りも 花の散ることない 季節を探し姿を消したままの君も 正されることのない 矛先を突き付けた鉄塔 きっと僕たちは何もかも 奪われてしまうことさえも 受け入れてゆく 僕たちはいつの日か 踏み荒らした大地の上で 涙を流し言うのだろう 今は知る由もない 砂浜の夢 小さな世界 海鳴りの絶えない 貝殻は無くしてしまったよ いつまでも淋しそうな あの空を慰める言葉などない きっと僕たちは何もかも 奪い続けた報いでさえも 拒もうとする 僕たちはいつの日か 空をも掴もうと手を伸ばして その深さに その高さに その清さに その淡さに その青さに その碧さに 溺れてしまうだろう 僕たちは… |
| 黄昏のレシピおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 切り刻む 今朝の誓い 押し潰す 昨日の後悔 盛り付ける 君の名前 ごちゃ混ぜのサラダボウル 例えばこの中いくつもの彩 僕が一つずつ失くしたとしたら じゃあどっから僕が僕ではなくなるの なんて知りたくもないけれど 代わり映えのないこの日々に 積もるとりどりの君の言葉が 僕を作っていく 混じり気のない風の中 嗚呼 募っていく 仰げば羊雲どこまでも 山並み平らげて駆けていく 傷んでた 淡い期待 切らしてた 心の余裕 もういいや ヘルシーな感情だけじゃ 物足りないサラダボウル 例えば僕の知り得ない彩のオイル 豪華なプレートなんちゃらのチーズ もうそれは僕じゃないとしても 一口大のこの今日が 塩気多すぎた今日までの証明だ さあ存分に味わって 代わり映えのないこの日々に 積もるとりどりの君の言葉が 僕を作っていく 混じり気のない風の中 嗚呼 募っていく 仰げば羊雲どこまでも 山並み平らげて駆けていく |
| 五つ目の季節おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 夜の淵で微かに揺れる感情に 目を逸らしていた 花冷えの頃にはいつも 裾を揺らす白いワンピース そのステップに踏み潰されてく シロツメクサ 背中合わせで 歩き出した君との距離が 夜を跨いだら いずれ僕たちは 泥のついた頬を拭った季節が もう二度とはこないと 気づいていく 止め処ない想いは 意味のない言葉で隠して 今は何も知らない 指の先に僅かに残る感覚を 確かめていた ざらついたフィルム越しのブルー 八十八夜 風に吹かれ 君の髪に形なす青嵐 そう僕たちは 見窄らしく綻ぶ春が どんなに傷ついたとて 構いはしない 痣になった頃に 眠れない夜に寄り添って 今は何もいらない 輪郭を確かめたくて 何回だって思い出して でもどうやったって 肝心なシーンがなくて 散々だったねと笑って もう一回だけと願って でもどうやったって 最低な言葉になって それもまた君らしいね そして僕たちは 五つ目の季節だけを忘れない 嗚呼 遠退いていく 透けるような空に 思い出してしまうな 今 冷たい春も向かい風も ステップの最中 君のスカートが揺れた 瞼の裏 |
| フランネルおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 単純なことですら 難しく考えてしまう癖 斜め色の夕景に やがて僕も染まりはじめてる 焼きついたまま 君をくり抜いてずれる街 言えないままに飴玉は溶けて 甘ったるいだけ 不確かで不揃いの言葉じゃ 選んでも選んでも 渡すもんがない ねえどうしても ありのままを吐いても ほつれた先から 風に舞う紅いフランネル 欄干の影を跳ぶ また一つ飴玉が落ちる 頭の中で 街をくり抜いてずれる君 眩しくてまだ 僕は目を伏せたまま 身勝手で頼りのない僕じゃ 選んでも選んでも 渡すもんがない ねえどうしても ありのままを吐いても ほつれた先から 風に舞う紅いフランネル 高層ビルが滑る 斜陽が点滅して 言えなかった言葉 奥歯で噛み砕いて 街明かりが灯る ねえどうして 曲り歪む世界で ねえ僕らは 別のなにかを見てる たとえそうであっても ねえどうして ありのままの声じゃ 叫んでも叫んでも 届きはしない ねえどうやら 分かり合おうとしたいだけ 解いてよ 解いてよ 風に舞う紅いフランネル それは眼前で解けた快刀乱麻 僕ら台本を焚べた 今 夕日が燃える |
| 眠れる海のセレナーデおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | ボロ切れの袖を透かしてみた空 凍てついた風と溺れそうな太陽 ただ冬の海に還りたくなるの きっと前の世界でまだ私を呼ぶ声が 鳴り止むことを忘れたままでいる 青くなっていく月が頬を撫でながら 二人の影は一つ 柔らかな痛みの中 随分と長く引きずったものだ 離さない方が楽だっただけよ ただ冬の海に還りたくなるの ずっと先の未来でまたあなたに出会うだろう そしたらきっと全てを思い出そう 青くなっていく月が頬を撫でながら 二人の影は一つ寒空に揺られながら 目を閉じても眩しく刺す様に 途切れることのないその瞬き 嗚呼 今も永い夢の中 目を覚ます事はない 遠ざかっていく船の帆は靡かないまま 濡れた裾が乾くこともないまま 何度だって聞いてるよたしかに聞こえてるよ 「さよなら」その言葉が きっと前の世界でまだ私を呼ぶ声が 鳴り止むことを忘れたままでいる 青くなっていく月が頬を撫でながら 二人の影は一つ 明けることのない夜は柔らかな痛みの中 |
| ベルベットおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 二度と解けない 風に舞う白いベルベット 先天的な差異も 取るに足らんような誤解も 白シャツにこぼした憂いも 人知れずシミになっていた 君がこの街を去って 僕がその答えを知って どれだけ経つだろう 風も色も変える頃さ 愛も解も才も他意もないの なんて純真無垢な 礼と無礼と灰色の 毛糸編んで頂戴生涯 息を吸って吐いて吸って吐いて 今日も少しずつ濁り続けてゆく 二度と解けない固結びの言葉 君の髪飾り 風に舞う白いベルベット 厭世的な僕と とびきり楽観的な態度 時折思い出すくらいよ 気づけばシミにも慣れた どうやったってそうだ 今更考えたって無謀だ 君には白がよく似合うのに ああ、ごめんね 点も線も縁も何もないの そんな曖昧模糊な 凡も非凡も無論 リボンで巻いて頂戴生涯 息を吸って吐いて吸って吐いて 今日も少しずつ濁り続けてゆく 二度と解けない固結びの言葉 痣になる前に千切れないのは弱虫? あの日から 君のいない街で 君のいる世界で 僕は生きてる 息をする 鮮やかに染まるように |
| ドクダミおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 風邪薬が苦いのは 優しさの裏返しか 体温計はないけど 思い当たる節はある 大袈裟だ君は 断りきれない 変な形の梨が甘い 君に風邪がうつる頃には 夕闇にのまれ 日が長くなったことにすら 二人気づかない そろそろ帰ろうか 線路沿いの道に咲いた花に 君はよく似ていた 春が終わる匂いがした 僕一人を欠いた世界は 淀みなく回る今日も それならばもう少しだけ長く 寝たかった 病み上がりにだって 平等に通り雨 君も今頃帰り道の途中 この頬で爆ぜた六時の生ぬるい雨が 次は君のまつ毛濡らしながら落ちてゆく 踏み切りが響いて 君の言葉が聞き取れずに 何故か諦めた 君の風邪が治る頃には 夏めく世界で 口約束は湿り気に弱いことを知る そろそろ帰ろうか 線路沿いの道に咲いた花に 君はよく似ていた 春が終わる匂いがした 夕闇の中 |
| 旧世界よりおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 白濁の太陽が風に光っていて どこへでも行けそうな気持ちに嘘ついた 子供の頃住んでいた街と同じチャイムで 壊れたオルゴールを捨てて歩いていく 泣いてばかりだったね たくさん嘘ついたね 最後の最後までそうだった 話しそびれたこと 今更になって浮かんでくる あなたには聞こえない声で 呼んでみた その名前を 凍てついた夏空に触れて 記憶はそこで今日も途切れていく 眠りから覚めたって それはまた夢 どこまで歩いたって 油絵の砂浜 忘れることだけを 生きる術にしてきた それをあなたが隠してしまった そろそろ返してよ ねえ 全ては潮騒の彼方 巻き鍵を回す音が 聞こえたような そんな気がした あなたには聞こえない声で 叫んでみた さよならと この海一つに有り余る哀で 何度でも思い出してあげる 次にこの額を撫でる手が どうかしわくちゃであればいい |
| 砂の王女おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 果てを目指して さぁ 砂に足を取られようとも 君が忘れた全部を 僕が思い出せる間に 一夜限りの雨が 白紙に戻した世界地図 ただ一つ覚えてた 胸の奥にかかる虹のふもとへ The castle walls are like a birdcage that shuts you in 深い影の忍ぶ窓辺に 風を焦がして嗤う 残酷な季節も それを奪えはしない 内なる海を 枷を外して さぁ 抜け殻の街を背に行こう 君が何も知らなくても 僕が全て覚えてるから 千年の夜が 君を孤独に放り出しても まだ今も輝いてる 胸の奥にかかる虹のふもとへ The bedroom is like a treasure chest that hides you 永い眠りから今覚める 空を穿つほどの 悠久の隔たりも それを奪えはしない 内なる海を 花を散らして遊ぶ 不躾な神様に これを奪えはしない 内なる海を奪えはしない 遠く彼方まで 君の涙が雨を呼ぶまで 内なる海よ |
| 海馬の尻尾に小栴檀おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 晴れた日には うんと遠くへ行こう 貝殻の上 蹄鉄高らかに 晴れた日には うんと遠くへ行こう 悲しみの種 海岸に振り撒いて 帰らぬ人 あの人みたいに 美しく清らかに 思い出の窓を開いて 忘れようなにもかも 大切にするために ここに埋めよう 掌で咲く花はない 忘れよう 病める日には ぬるい風を浴びよう 灰の舞う空 太陽が瞬いて 帰らぬ人 あの人みたいに 弱いままでいたいのに 人は皆 思い出の虫 貝殻の上を歩いて それはかつて生きた 誰かの夢 忘れようなにもかも 愛し続けるために ここに埋めよう 掌で咲く花はない 忘れよう |
| 式日おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 城壁の向こうから 風船が空を覆う 君はまだ眠る 城壁の向こうから 知らない歌が聞こえる ブランケット被っている 微睡む君の枕元へ ラジオダイヤル 0khz 待ち合わせは 12:40 お間違えないように ご注意ください 挨拶がわりのワルツ 腕時計は 12:40 コーヒーはアメリカンで ご賞味ください ファンファーレ 定刻通り式が始まる 城壁の向こうから 風船が空を覆う 君はまだ眠る 城壁の向こうから 知らない歌が聞こえる ブランケット被っている 微睡む君の枕元へ ファンファーレ 定刻通り式が始まる 城壁の向こうから 風船が空を覆う 君はまだ眠る 城壁の向こうから 知らない歌が聞こえる ブランケット被っている 微睡む君の枕元へ |
| 誰もが密室にて息をするおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 複製の街 幾何学模様 繰り返す風景 曇天を輪にして 黒髪に浮かべたそれに 送る散文詩をどうぞ 嗚呼飼い殺しの 生簀の鯉気分 麻酔が切れて 目を擦って 今に気づいた 恋は炎症 雨を待とうが無様 喉が渇いた 下卑た感傷 唾でもつけて 複製の街 複製の街 複製の街 複製の街を抜け 飼い殺しの 生簀の鯉気分 麻酔が切れて おかわりを頂戴な 正気になって 正気じゃいられない 曇天を投与して 鈍る散文詩 されど気づいた 恋は炎症 雨を待とうが無様 喉が渇いた 下卑た感傷 爪でも立てて 雲間から覗く空に 薄暗い思想の内壁に 穴を空けようとして 突き立てた左心房 冒涜に粛清をと 奪われた主導権 息が詰まるような 閉塞感の得体は 鏡の裏で嗤う 今に気づいた 恋は炎症 雨を待とうが無様 喉が渇いた 下卑た感傷 一思いに壊して 生簀を空にして |
| 波打ち際のマーチおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 波打ち際のマーチ 歩いていこう濡れた靴鳴らして 足跡は残すつもりなど無いのさ 思い出なら 波よ攫え 傷に染みる潮風の歌 ひとり口ずさめば 心の風車は回る 今日もくるくると回る トリコロールに染まる彼方 街は寝息の中 甘い夢の続きを見よう 虹のアーチ 歩いていこう 折れた傘は捨てて アルバムに残す写真などないのさ 思い出なら 錆びてしまえ 時にはくもり空 不安と期待の中 沈んだりする それでも深い眠りから 冷めた頃にまた踏み出して行ける 青く滲んで揺れる蜃気楼 ガラス瓶の底で覗いた明日 空想海岸へ 歩いていこうぜ 振り返らないで 君の手を引いて あの海の果てまで どこまでも この夢はずっと夢のままでいいよ 終わりのない行進曲を歌う 明日も明後日も 醒めないで あたたかく 背中を差す夕日が赤く透けて カーディガンの花の刺繍から漏れ出した あの日から止まれはしない |
| garudaおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 鉄の靴で均す 無垢の沙上絵画 青く燃える空に伸びる螺旋階段 風に揺れる木漏れ日の中には もう誰もいない 翼のない僕と 沈みゆく小さな国 振り返ることなく 遠く消えゆく姿を いつまでも いつまでも いつまでも いつまでも 僕は見つめている 宛てもなく 宛てもなく 明日の意味を探している 空高く伸ばした手を 包む温もりで 君がそこにいたってことを 僕は今 知るのさ 光の海の中で 新しく選ぶ色に 世界は染まっていく 泣いたりはしないさ 長い夢を見ていただけ はじめからずっと 僕には何もないだけ いつまでも いつまでも いつまでも いつまでも 淋しそうな空 あの空を 慰める 言葉を今も探してる 祝福の鐘の音が 鳴り響く街で 君とまた出会えたこと 僕は今 知るのさ 風に舞う世界地図が 地平線を越えるまで そこで笑っていて それは報いの季節 割れる赤いシャボン玉 僕は歩き続ける 今も探している 空高く伸ばした手を 包む温もりで 君がそこにいたってことを 僕は今 知るのさ 眩しくても最後まで 逸さずに見届けるよ その結末を 僕の歩く道で 描く沙上絵画 青く燃える空を濡らすシャボン玉 君と踊る木漏れ日の中のワルツ たとえ僕に翼なんてなくても 君とまた出会えた |
| 蝶々むすび765 MILLION ALLSTARS | 765 MILLION ALLSTARS | ナカシマ | ナカシマ | ナカシマ | 今 この手の中 あの日に見上げた星が光ってる 夢は続く 無限に(INFINITY) 君がめいっぱい結んでくれた 靴紐の蝶々むすび解かずにいるんだ 転んでばっかりだった僕には それは小さくて大きな勇気の羽 さあ飛び出そうよ FLY 不透明な空の果て CRY 眠れない夜が続いたって SMILE 君となら大丈夫 向かい風のステップも 涙色のリリックも 輝きに変わるステージ 幻じゃない! 溢れて止まらないこの想いを 一つ一つ紡いでは描いた情景 信じてみたい! あの日から解けない∞が 夢や幻を飛び越えて行く どんな関係にも 終わりが来るとか そんなのは分かんない だって何度だって想像を超えた 物語は続くよ これからもそう さあ飛び出そうよ FLY 不安定な空模様 CRY ぶつかりあうこともあったけど SMILE 君となら大丈夫 通り雨のステップも すれ違いのリリックも 彩に変わるステージ 幻じゃない?って 何度も確かめたくなるけど すり傷数え合ったら笑っちゃうね 信じてみたい! あの日から解けない∞が 夢のその先へ導く世界 透明な勇気の羽 君となら大丈夫 幻じゃない! 震えるこの手握る君の手も 震えていたから強く握り返して 信じてるよ! あの日から解けない∞が 空の果てを照らす 夢の続きを追いかけよう ずっと |
| 額縁の中でおいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 昔日のワルツと 風に靡くスピカ 君と呼吸を揃え 踊ろう さあ目を閉じて 嗚呼思い出せはしないが たしかにこの景色を知っている あの角を曲がった先に 絵画市があるはず 額縁の中で揺れる木漏れ日に 懐かしい風が薫る 歪みのない世界地図 病名を消したカルテ 愁のないシナリオ 油を垂らしたら 飾られた世界から 君だけを奪うから 筆のリズムに乗せて 踊ろう さあ手を取って 嗚呼思い出せはしないが たしかにこの景色を知っている 鉄塔のあの矛先に 黒い血を流す空も 鍵をかけたまま 忘れた誰かに 贈る火薬の音 枯れない花の季節 割れない卵の殻 ずれない時計の針 燃やし尽くしたら 昔日のワルツと 風に靡くスピカ 君と呼吸を揃え 踊ろう さあ目を閉じて 木漏れ日の熱で今 絵の具が爛れていく やがて濁る唇 額縁の中で |
| 千年鳥おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | | 世界の最終回でまた会おうぜ 途方もない時間の果てに立って 今って何ページのどのあたり 読み飛ばしてしまえたらいいね なんて 羽ばたいていけ あの日流した涙を越え And you and I meet again 僕の名前憶えてる? 醒めないでいて 海や風になってしまっても 千年後の僕もまだ愛してくれる? 最上階でまた会おうぜ 情けない感情も底をついて 燃やした思い出の熱源で 巻き戻してしまえたらいいね 羽ばたいていけ さらば傷んだ海馬は捨て And you and I meet again 僕の名前憶えてる? 醒めないでいて 花や鳥になってしまっても 千人目の僕もまた愛してくれる? 無数の花弁が散る 空を覆い尽くして カルキの匂いに記憶を洗う 虹色の誕生日を瞳に閉まって 僕はまた生まれ変わる 翼を開いて 羽ばたいていけ 瞼のエンドロールを裂いて And you and I meet again 僕の名前憶えてる? 醒めないでいて いつかは灰になってしまうけど 何回だって巡り逢うの And you and I meet again まだ愛してくれる? |
| 十七回忌おいしくるメロンパン | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | ぜんざいが好きな 君のついでに 僕は缶コーヒー微糖 蝶がとまっていた 君の墓標に 映る影は猫背 ナズナの花が揺れる季節に 帰ろう 君への花言葉が また一つ嘘になってしまうから 今年の冬は去年より 冷え込むから 雪は止んでいた 寒空の下 靴が少し濡れた 今でもまだ 青いままかな 君に聞いたって くしゃみが一つ 吸い込めば胸を刺す季節に 帰ろう 君への花言葉が また一つ嘘になってしまうから 今年の冬は去年より 冷え込むから あの日の 僕にとっての全てが 今じゃ風にたなびいてる ハロー ハロー 君が言うほど悪くないよ この世界も ねえ ただただ 何も言わず微笑んでいてよ ほら 今年の冬は去年より 冷え込むから |
bedroom swimmer おいしくるメロンパン  | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 見上げたのは 水面に揺れる星月 さようならだね 真っ青なLEDの ハレーションに目を閉じて 鯨の唄 ノイズに変わるMHz 海を吸って重たくなって 沈んで沈んで沈んで 溺れそうな夜 眠れないよまだ 言葉に吐いた途端 泡になるような想いだって 凍える海の底 あたたかい酸素になって なんでもないことも 忘れないようにしまっていて 今更なんだけど 届かない声で歌っている うずくまって 錆びついたドアを見てた お手上げだね 水圧で軋む伽藍堂のワンルーム 海月の群れ 行方知れず漂って 水浸しの窓に映る その顔が嫌いで 溺れそうな夜 思い出すよまだ 瞼に描いたまま 塩漬けになった世界だって インク滲んだ空 気づかないように笑っている 水深未明の壇上 溢れた群青 傷が開いたって 夢でしょどうせそうだって どこまでも沈んで 明かりを消して 宇宙になったって 朝には見知った天井の色 言葉に吐いた途端 泡になるような想いだって 凍える海の底 あたたかい酸素になって なんでもないことも 忘れないようにしまっていて 今更なんだけど 届かない声で歌っている 海を吐くように 夜を飲むように 空を割くように 僕は呼吸をした |
| 千里眼Sou | Sou | ナカシマ | ナカシマ | ナカシマ | 想像よりも遠く 相対性のない架空のプロセスで 奪っていって 高尚な勘違いで N番線急停車 君と見上げた宙 見透かしたつもりの 監視の目をすり抜けて 欺いたつもりを 映し出すモニター 1メーター計測して 9性中毒の市場 8面玲瓏なんて 4に損ないの衆 ねえ 千里眼暴いてくれよ 全部全部数字だってこと 夕日だって君の声だって 千里眼答えてくれよ 糖衣錠みたいな解ならば 感じとった実体のない君も 奪っていって 展望台 金の夕景 青嵐に踊る 髪の香りさえも プログラムの上で 数値が蠢く最下層 見え透いた言葉で 目を逸らすモニター 1コールで切って Q&A同化して 8が当たったって 4に損ないの衆 千里眼暴いてくれよ 全部全部数字だってこと 弧を描いた指先だって 千里眼答えてくれよ 表記上違いのない言葉 空に咲いた恋情の行先も 奪っていって コバルトに揺れる信号 スリープモードの神様よ アラームを止めて プログラムを書き換えて 描写速度追い越して 今君の合図で宇宙再起動 千里眼暴いてくれよ 記号みたいに笑う僕の 黒い感情を抉り抜いて 次元旅行非現実機構 蜃気楼の果てで君の 手を掴んだ透明な感覚も 奪っていって 虚構を暴いて 奪っていって 世界を透過して |
落下するデジャヴ おいしくるメロンパン  | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 不安定な二重線と 計算中のタンジェント 感情のトランジション またリセット 半導体のミュータント 争奪戦のペイメント 進行中のインベイション またリセット そぞろ 世界地図を 紙飛行機にしよう 機械仕掛け 傾いた空に眩暈 必然的 落下するデジャヴ砕け散った 失格の僕から剥ぎ取った日が アスファルトのシミになった それは 錯覚のフィルム写り込んだ 全くの嘘と分かり切っていても 海猫の声が塗り潰していく絵空 鎮痛剤のシャーベット 冠婚祭は葬別途 実験ラットの群がるブレッド 扁桃体のアーモンド 九龍城はショーウィンドウ 一見ぱっと見誰もが不健康 そぞろ 彼岸花を髪飾りにしよう 開いた手に 羽虫が満ちて眩暈 空転する きっかけはいつも空想 悪化するほど 愛おしくなっていくのは それもあなたと知ったから いずれ 待ったすらなしの転生 窒息の最中目を開いたなら 海猫の声が塗り潰していく絵空 終わらないままのプロローグ 加速していくフォール 遠い地表フラクタル構造 沈まない夕日を見ている きっとまた今日に還る 地平線に感情を並べながら 眠りにつくまでの 走馬灯で僕を笑って そして 落下するデジャヴ さあ手を取って 全くの嘘と分かり切っていても 海猫の声が塗り潰していく絵空 どうかお元気で 落下するデジャヴ |
あの城まで歩いて おいしくるメロンパン  | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 神様の描いた絵の上で まねごとの絵画 踏み場もなく 全ては海のオマージュで 銀色の空を見上げて 読み聞かせる空の声 覚えてる ざらついた手 ひっかいた目 とおのいた背 ほつれた袖 とけたべっこう飴 おなじ光景 くりかえす夢 風が吹いて 君を通り抜けて 閉じた瞳で 僕を見透かして この街は今もエスキースで 気まぐれなコンテに 祈ったりして 巻き鍵まくエピローグは 霞む昨日の向こうで 産声にはアンコールを 響かせて ゆらめいた地平 つらぬいた影 かたむいた模型 さいたダフネ ほおにとおり雨 おなじ光景 くりかえす夢 濡れた手の中 塩粒のような記憶 夢が覚めれば 忘れてしまうのがわかる 君のことすら ざらついた手 ひっかいた目 とおのいた背 ほつれた袖 とけたべっこう飴 おなじ光景 くりかえす夢 風が吹いて 君を通り抜けて 閉じた瞳で 僕を見透かして |
最果ての庭 おいしくるメロンパン  | おいしくるメロンパン | ナカシマ | ナカシマ | おいしくるメロンパン | 立ち止まって不意にまた オルゴールを聞いた 振り返った僕の背を 雲の影が今追い抜いた ここへ来た意味を 思い出そうとして 空を仰ぐ、冬の日差し 冷たい風に種を撒いた燦々と 誰かがそうしたように ざらついた手と 似たような肌触り 砂の城壁が崩れ始めた 季節が巡った頃 腐葉土になって眠ろうか 風に傾いたまま 朽ちていくことを受け入れて はなうた混じりのとおり雨 空を仰ぐ、海の香り 冷たい風に種を撒いた燦々と 誰かがそうしたように とおのいた背を 呑み込んだ茜空 地平の彼方くりかえす夢 気が遠くなるほどの時間を ここで過ごしたけど 降り積もる枯葉の上に この体も落ちていく 空を仰ぐ 冷たい風に種を撒いた燦々と 誰かがそうしたように 見透かした目を 見つめ返すことすら 今はできないけど 春を待たず泥になっていく くりかえす夢 産声を聞きながら |