% mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | パッとしないこの世界を変えよう 紙とペンでは描けないような 素晴らしい世界が待っているはず 何もしないで得るものはないと 頭の中では分かってるけど つまらないものが邪魔をする 二つとない 一つしかない 僕らが描き始めたもの 二つとない 一つしかない 君にしか見えない、聞こえないもの パッとしないこの世界を変えよう 紙とペンでは物足りぬような 素晴らしい世界があるはず 何もないことを分かってるのに 何もないことを嘆いてるのに つまらないものが邪魔をする 二つとない 一つしかない 僕らが描き始めたもの 二つとない 一つしかない 君にしか見えない、聞こえないもの パッとしないこの世界を変えよう 紙とペンでは描けないような 素晴らしい世界が待っている |
バースデイmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 嬉しそうに息を吹きかけて 火は消えて灯りが点いた 数を重ねていく度に 影のない部屋に気付いた |
Vanillamol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | 徳澤青弦 | 白い雪が 白い息が 夜に溶けていくみたいに 君のこと 僕のこと 声の響き 髪の匂い 耳の形 その体温 色褪せて 色落ちて 半透明な僕の夢 半歩先の君の手 すれ違う想いがいつしか埋まりそうにない距離になった 手と手を繋いだら 目と目を合わせたら 分かり合えるような気がしていたのに バニラ色の日々が甘く、苦く、切なく 溶けないで僕を焦がしてるんだ 忘れようとしたっていつまでも白くならないまま 涅いシミが 涅い傷が 朝になれば目立つように 君のこと 僕のこと ふざけあった会話の屑 カメラロール 重ねたもの 色付いて 色濃くて 何回だって伝えてた 難解じゃない言葉も 崩れた積木のよう やり直しても何かが違うみたいな 手と手を繋いでも 目と目を合わせても 分かり合えないもの いつから増えたんだろう 覚えのない皹は痛み深く、詮無く 割れそうな君を映してたんだ 忘れようとしたっていつまでも涅くシミになって 失くして色が褪せるもの 失くして色がより濃くなってしまうもの ノイズみたいに斑に焦げて 思い出模様になる 消えなくなっていく 綺麗になっていく 君といられた頃 気付けていたらな 悴んでる日々が温もりを探す度 どうにも思い出してしまうんだ 忘れようとしたっていつまでも 僕は、まだ バニラ色の日々が甘く、苦く、切なく 溶けないで僕を焦がしてるんだ 忘れようとしたっていつまでも白くならないまま 覚えのない皹は痛み深く、詮無く 割れそうな君を映してたんだ 忘れようとしたっていつまでも涅くシミになって 溜息は今日も夜に溶ける |
BACKLITmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 通り雨が残したストーリー 灰色の空をただ映して 何も洗い流しはしなくて 何も洗い流せはしなくて アスファルトを照らし出すように 雲間から白い陽が覗いて 夏がはじまるような気がして 空を見上げてた いつだっけ 雨上がりを待ってた物語 傘を差し出してくれたあなたに いつまでも想いを馳せてた日々 スローイングダウン 離れ離れに変わるものばかり 当たり外れの多過ぎる空に いつかの僕たちを重ねる度 スローイングダウン あの頃に語り合った通りの 鮮やかな僕たちはいなくて 誰ももう此処に戻れなくて 誰ももう此処に帰れなくて 篩にかけて濾した少しを 叶えるための今日を過ごして それも仕方がないよね、なんて 空を見上げても いつだっけ 雨上がりを待ってた物語 傘を差し出してくれたあなたに いつまでも想いを馳せてた日々 スローイングダウン 離れ離れに変わるものばかり 当たり外れの多過ぎる空に いつかの僕たちを重ねる度 スローイングダウン |
Halationmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 覚めた 今日も それはずっと 当たり前に 齧る 今日をやり抜くための時間の実を これと言って美味くもないような顔で飲み込んだまま 垂れ下がったカーテンを開けて 部屋に差した朝日 また、はじまる 絶えず 僕は 漂っている 彷徨っている 闇を 今日を 抜け出したくて 逃げ出したくて 真っ暗で見えなかったから求めていた光 なのにやっと見つけたそれは僕に眩し過ぎて ハレーションを起こしてく1秒先 過去以上に眩しい景色 なのに、ずっと 何故か、ずっと 見えないでぼやけているんだ 初めて目を開いた時 眩んでいたであろう景色 それを僕は希望だ、って見てたのかい? 覚えている訳もなくて 思い出せる訳もなくて 冷めた 今日を それはずっと 当たり前に もぎり取って 燃えるゴミのように捨てて のしかかってくるその重さに視界は閉じていくけど ハレーションを起こしてる1秒先 今以上に眩しい景色 なのに、ずっと 何故か、ずっと 目を伏せて見たくないんだ どれほど強く瞑ろうとも 眼裏を泳ぐ光 それが僕の希望だったあの日々を まだ手放しはできなくて 忘れないでね、みたいな顔して 映り込むのは焼きついた光景 思い出してね、みたいな仕草で 揺り起こすのは今日を夢見てた僕の声だ 僕の方へ |
春は、魔法だmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 壁の褪せたシミ 床についた傷 今日でさようなら この狭い部屋とも 窓から漏れる風が僕の頬を掠めた 今年もこの季節は僕に魔法をかけようとしてるんだ 君に得意げに話した夢は 少し叶ったよ なのに、君はいない あの頃の思い出が僕を誘うように 今年もこの季節はあ僕に魔法をかけるんだ 春は、魔法だ 遥か、魔法だ いつまでも解けることはなくって 君を呼ぶんだ そこに笑って振り向く君がまだいる気がして 嘘を吐くんだ 下手に笑って 君が今幸せならいいや、と そんな心にもないことを溢してしまうよ 何が欲しかったの? 何を望んだの? 今じゃあの頃の僕の声さえ 届かなくなったよ 聞こえなくなったよ 離れた分だけ近付いたもの 何が欲しかったか 何を望んだか 今更あの頃の君の気持ちに触れた気がしたよ でも、もう遅いんだよな 僕はいつだってそうだ 春の、魔法だ 遥か、魔法だ 春は、魔法だ それでもきっと、いつか 春の魔法が 遥か魔法が いつか解ける日が訪れたなら 過ちさえもちゃんと笑って振り返ることができるだろうか 嘘を吐くんだ 下手に笑って 君が今幸せならいいや、と そんな心にもないことが 本音に変わるまで 早く、解けないかな |
遥かmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | あんなに好きだったものも 今はあんまり好きじゃなくなって 気が付けばそんなものが増えていった 大切にしていたものも どこか大切にできなくなって こんな僕を好きになれるはずもないよな 春が咲いてる 河川脇の並木通り 不意に漏れる 「今年も綺麗だ」 なんて 分かってる あの頃の僕らには戻れないこと ふっとふいに吹いた風に散る 花びらは泳ぐ ふたりのように ずっと言葉だけじゃ足りないこと 本当は気付いていたのに 君ももう気付いているのに どんな匂いがしていたっけ どんな話で笑ったっけ どんな未来を見ていたっけ どんなふたりでいたかったっけ 気付かないうちに潰れたコンビニ 分譲中と貼られた張り紙 過ぎていく いつまでも 終わる気配すらしない 工事中の国道三叉路 過ぎていく いつだって 分かってた あの頃の僕らには戻れないこと ふっとふいに吹いた風に散る 花びらは泳ぐ ふたりのように ずっと言葉だけじゃ足りないこと 本当は気付いていたのに 君ももう気付いているのに また、ひらりと花が落ちる 落ちる |
ノーベルmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 一切の想いよ、届け 咲いた花よりも、遠く 後悔の想いよ、消えて 吐いた息はもう、透明 いつだって君は全てを包んで 雨のように、風のように優しかった いつだって君は全てを許して 雨のように、風のように優しかった いつだって君は全てを包んで 雨のように、風のように優しかった いつだって君は全てを許して 雨のように、風のように優しかった |
寝顔mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | ねぇ 隣で眠っている君を見つめていて気付いたんだよ あの日よりも昨日よりも朝が綺麗に映ってる 触れない星屑よりも 満ち欠けをする月よりも 眩しく射し込む光が ありふれた生活の陰を拭ってくれた 探していた私の居場所が 憧れとは違っていたとしても 目の前で君がただ眠るだけで 今日までのことを愛せる気がして ねぇ 神様はいないってことを 教えてくれた魔ものにも 歪でも重ねた日々の先に光が見えたことを 伝えたいよ 探していた私の願いが あの頃とは違っていたとしても 目の前の君がただ笑うだけで 今日までのことを許せる気がして 流れていく 流れていく 夢でも見ていたように 新しいもの 新しいもの 懐かしいに変わるもの 取り返しも 取り戻しもできない世界で 息継ぎを覚えたの 探していた私の居場所が 憧れてたあの場所だとしたら そんな憂いさえ君は包んで溶かしてくれた 探していた私の居場所が 憧れとは違っていたとしても 手を伸ばすと君に触れられるだけで 明日のことも愛せる気がする 聞こえているかな |
ニクタロピアmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 変わりたい、変われない僕たちを 変わりない、変わらない毎日を 此処から 抜け出そう 今日も昨日がはじまる前に 見慣れた日々は僕たちを上手く手懐けて 沈み込んでいく足場に目を向けさせない ようにした ひとつ ふたつ 諦めても 軽くならないその身に気付いたのなら ひとつ ふたつ 合図を待つ前に 現在に目を凝らして そうやって 笑いたい、叫びたい感情を 叶えたい、見ていたい日常を どうして こうして 僕らいつから遮ってしまった? つまらない、くだらない幻想を 埋まらない、茹だらない現状を どうして こうして 僕ら大事に抱きしめているんだ? 変わりたい、変われない僕たちを 変わりない、変わらない毎日を 夢じゃない 嘘じゃない 本当の未来が僕らを呼んでる 真空状態の永すぎる夢に魘されて まともな君でいられないようならいつまでも 君を呼ぶよ 眠る街に朝陽の匂い 逃れようとも飲まれる月 はじまるのに はじまらないのは いつになっても其処にいるから 寝ぼけた街 朝陽が迫る ほら、もう見えてるはずさ 本当の君の景色が もう一度 笑いたい、叫びたい感情を 叶えたい、見ていたい日常を つまらない、くだらない幻想を 埋まらない、茹だらない現状を 越えて そうやって 笑いたい、叫びたい感情を 叶えたい、見ていたい日常を 何度と、何度も、僕ら いつしか遮っていたけど つまらない、くだらない幻想を 埋まらない、茹だらない現状を 何度と、何度も、僕ら 大事に抱きしめていたけど 変わりたい、変われない僕たちを 変わりない、変わらない毎日を 夢じゃない 嘘じゃない 本当の世界へ 飛び立ってしまうんだ 夢じゃない 嘘じゃない 本当の明日が僕らを待ってる |
通り雨mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 懐かしい夢を見て目が覚めた日曜日 雨の匂い 季節がまた周回遅れの僕を追い越した 大袈裟な幸せを描いていたあの日々を 消せないまま 向こう岸の世界で今をどう見ているだろうか 君と僕だけが解る物語を思い出して 痛む ずっと 太陽系の端っこへ 導かれるような孤独が僕を生きていて いつかのまたねを 言葉通りにできないまま 浮かぶ 過ぎる 想う 遠い空を見て |
Teenagermol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 方向音痴な上、優柔不断だよな 何に迷ってるんだい? どこに向かいたいんだい? 楽そうな道のりも 険しそうな道のりも その先は見えやしないんだから心が叫ぶ方へ 思い描いて 思い焦がして 思い通りいかなかった苦い思い出も 予想以上に、想像以上に大切になるんだ 思い殺して 思い残して 思うようにならなかった鈍い後悔は 予想以上に、想像以上に取り返せないんだ 未来 より 夕風が吹き抜ける 知らぬ顔で陽は落ちる ぼんやりとしてる間に 天井を見つめてる間に 正しいも、間違いも 今すぐ解るはずないんだから 答え合わせを急がないで 心が叫ぶ方へ 夢を描いて 胸を焦がして 追いかけ続けていた希望、理想たちは 予想以上に、想像以上に遠い場所にいたんだ 自分殺して 悔いを残して 諦め続けたその先に何が見える? 予想以上に、想像以上に代わりなんてないんだ 未来 より あの日見たもの 耳にしたもの 心の奥を掻き立てたもの 光放って 暗闇を射て 届いた先で生まれた声が 息づいていく 色付いていく 君の命に手を伸ばしてく 忘れぬように 伝わるように 繋がった手をどうか離さないように 離さないで、もう 思い描いて 思い焦がして 思い通りいかなかった苦い思い出も 予想以上に、想像以上に大切になるんだ 思い殺して 思い残して 思うようにならなかった鈍い後悔は 予想以上に、想像以上に取り返せないんだ だからほら 走り出せ だからほら今、心が叫ぶ方へ |
tearsmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 遠い国の顔も知らない君も僕と同じように 悲しんだり、喜んだり、するんだよな 当たり前なんだけど 遠い国の顔も知らない君が叫ぶその想いも 此処じゃどうもピントずれの写真のような不透明さで 誰が望んだ訳でもなく 僕は僕で 君は君で 後ろめたさも特にはなく 僕は僕で 君は君だ ごめんねって頬を濡らして それだけって卑怯者かな 許してって目を逸らして それだけって卑怯者なのかな 僕が選んだ訳でもなく 僕は僕で 君は君で 君が選んだ訳でもなく 僕は僕で 君は君だ ごめんねって頬を濡らして それだけって卑怯者かな 許してって目を逸らして それだけって卑怯者かな 嬉しくって、悲しくって 苦しくって、涙が出る それって僕も、それって君も 同じなのにどうして 同じ涙を流せないんだ ねぇ、どうして |
Strawberry Marchmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 遥か彼方 どこまででも 満たすような春風のかおりよ 君と僕を いつまででも 包むような木漏れ日のとばりよ 嗚呼 君が咲うだけでどんな景色もハイトーンになる こんな瞬間が永遠に続け、と 僕ら手を握る 裏返しの暮らしの中で満ちた心を萎ませる出来事 切って 貼って 膨らませて また破れて 侘しくもなるけど 嗚呼 君のはしゃぐ姿でどんなノイズもとろけてしまう こんな瞬間が永遠に続け、と 僕ら手を握る 赤白の夢 アイラブユーも霞むような想いを紡ごう ずっと ずっと 嗚呼 君が咲うだけで今日も世界は美しくなる こんな日々が永遠に続きますよう 僕ら手を握る それはふたりでつくる祈り |
深青mol-74 | mol-74 | 武市和希・井上雄斗 | mol-74 | | このまま 何処へ向かうのだろう 沈んでいく それだけは解ってる 遠くへと ぼやけた月影は 逃げていく 恍惚に 嗚呼 間違って 失くなって 消えて 間違ってなくたって 消えて これが運命だって知れて それでも世界は続くの? 戻らない夜に月だけそっと浮かべて 見上げてる僕に何を伝えよう 触れないものに憧れないでよ、なんて 云いたくて生きてる訳じゃなくて でも、今は、もう、ただ、このまま |
Summer Pagesmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 止まったままの表情に何を想う 遡る愛か、棒立ちの後悔か 決まっていつもそうやって最後を知る あの日のように あの時のように 懲りず 今年も記録的な暑さになると言う 聞き覚えのある声と台詞 なのにもう聞こえない声 また、夏が ほら、駆け足で 過ぎ去るように 抜き去るように 追いつけはしないのに 戻れもしない夏の日 止まったままの表情に何を隠す 風化した愛か、硬直の後悔か いずれにせよ時間はそうやって私を見ている あの日のように あの時のように 瞼を閉じるよ 例えば「またね」ってさよならを告げたあの日に帰れたとして それでも多分また同じことをひとつ、ふたつ繰り返すだろう 蝉の命を 花火の夢を 刹那だ、って慈しむくせに 目の前にある永遠のふりしたものの 最後を何故想えないのだろう 止まったままの表情に何を返す 忘れないよ ただ、忘れないよ また、夏が ほら、駆け足で 過ぎ去るように 抜き去るように 追いつけはしないけど 戻れもしないけど いつか、また |
Saiseimol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | ずっと見つめていた遠い影が霞みだして すっと通り過ぎたいつかの風 僕はどこだ 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた 歪な形をした想いと 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた いつか僕らは生まれ変われるかな ずっと目を逸らしてた白い影が揺らぎだして ずっとそのまま、このままにしておく訳にはいかないよな 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた 歪な形をした想いと 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた いつか僕らは生まれ変われるかな 朝を返して 夜をあげるよ 月も星も眺め疲れたから 好きも嫌いも言えなくなって 耳を塞げば、ほら 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた 歪な形をした想いと 夜明けの魔法を唱えるように 答えを失った僕が待っていた きっと僕らは生まれ変われる 再生の朝に |
complementary colorsmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | Please do not mix We are complementary colors Please do not mix We are complementary colors Where is my true self |
ことばのこりSou | Sou | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 「今更何を迷っているんだよ」って 君ならそう言ってきっと笑うよな だから僕も もう、行かなきゃ 君のいない頁がただ積み重なる度に薄まっていくよ インクの切れた心には青い空さえも苦しくて ひとつひとつ 拾い集めてみても君には届かない ひとりで立つ この世界から僕はどこまで飛べるのかな 痛みが今も疼いて傷を扶ってしまうから がんじがらめな想いがずっと巡るけど 「今更何を迷っているんだよ」って 君ならそう言ってきっと笑うよな だから僕も もう、行かなきゃ 誰もが想像通りの今を生きられてる訳じゃないのに まるで僕らにだけ雨を降らせたような鈍色の空 のらりくらり 息だけをしてみても 満たせないものばかり ひとりで立つ この世界から僕はどこまで飛べるのかな 抱いた想いに沿って夢を誓って駆けていく そんな当たり前が僕の隣で溢れても 今更何もなかったことにだなんて 出来やしないってずっと分かってる だから僕も もう、行かなきゃ 君が残していった言葉に 生温い熱を帯びせて 浮かべてる いつかの日々 さようならは聞こえない 季節や街が変わって それに倣って慣れていく 夕風の空へ 暮れていくよ 告げているよ 僕にはまだ、命があること 痛みが今も疼いて傷を挟ってしまうから がんじがらめな想いがずっと巡るけど 「今更何を迷っているんだよ」って 君がそう言ってそっと笑ってる だから僕も もう、行かなきゃ 君を宿して もう、行かなきゃ |
此方へmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 大切な日々を思い出せないのは かけた鍵を見つけられないから いつの日かこの身を出ていくときには 見つかるかな それも悪くはないのかな ベッドも ソファーも 鏡の裏も 浴室も 引き出しの奥の方も 書棚の漫画、小説の中も 探してみたんだけれど あなたのすべてを思い出せないのは かけた鍵を見つけられないから いつの日かこの身を出ていくときには 見つかるかな それならそれも良いのかな 机の下も クローゼットの奥も ベランダも 遮光カーテンの隅も 鼓膜の奥も 瞼の裏も 探してみるんだけれど |
更進曲mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | いつまで其処にしゃがみ込んでは泣いているの? 今日の君まで託した日々を忘れたの? 振り返れば ほら、五線譜の上 遠回りした分だけうねる 君にだけに奏でられる旋律を それを鳴らすんだよ さぁ さぁ、打ち鳴らせ いざ、掻き鳴らせ 足跡が描くファンファーレ いつかの君の涙ごと報いるように 視界を晴らせ 誓いを果たせ 流れ運命に逆らって そしていつかの君がまた奏でられるよう 踏み締めていくんだ 進み続けるんだ 深い青色に溺れてる今日も 鏡の中迷い込んだ今日も また 音になって 響きになって 永遠のような僅かな希望を 結べないでいる声と理想を また、君へと繋いでいくよ 繋いできたんだよ ほら さぁ、打ち鳴らせ いざ、掻き鳴らせ 足跡が描くファンファーレ いつかの君の涙ごと報いるように 視界を晴らせ 誓いを果たせ 流れ運命に逆らって そしていつかの君がまた奏でられるよう 踏み締めていくんだ 進み続けるんだ |
虹彩mol-74 | mol-74 | 高橋涼馬 | mol-74 | mol-74 | ずっと見ていたかったな この先の表情も きっと 紙吹雪のように ひらひら舞っては 夢うつつのようで 云えば 永遠 もう分かっているけどね そんなの今更なことも いつかは慣れていくことも それでも 受け入れられなくて そっと 積もり積もっていく 言葉の一片 巡る 私たちはそう 特別だからね、なんてさ 全て乗り越えたいって 思えるほどの愛の熱を知りたかった だから散ったんだね ずっと聞いていたかったな あなたのその声も きっとこの先の景色も 抱きしめるような 優しい残響になって 滲んでいく ああもう全部 泡沫の夢のよう まっさらな明日の中に ひとりきりの私がいる そんなの当たり前だったのに きっと嫌いじゃないとか そうやって誤魔化してた 私なんてもう、透明みたいに思えて 奇跡めいた光と “ふたり”になれたはずの日々が ぬるくなった風に靡いた 「見ていたかったな 聞いていたかったな」 そんなことを思っても 「愛したかったな 触れたかったな」 何にもなりはしないのに 「見て欲しかったな 話したかったな」 もうどうしようもないのに 「愛せたかな 伝わったかな」 「消えちゃうかな」 「いてほしかった」 好きだったな そっと 募り募っていた 想いや祈り 揺らめく この気持ちは きっと忘れないからね、本当に 永遠に輝いてる 熱っぽい光の色彩がきれいだった これでおしまいだね 恋の匂いが後を引く それを私は追いかけていたの 愛の予感が醒めていく それを私はどうもできないな |
Couverturemol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | 黒木千波留・mol-74 | 溶けるそれのようだ 少しずつ輪郭を失くしていく だらしなく、切なそうに 溶けるそれのようだ 少しずつ足を早めはじめる あてもなく、彷徨うように 冷めるそれのようだ 少しずつ想いが離れていく あっけなく、音も立てず 冷めるそれのようだ 少しずつ艶を失くしはじめる 時は尚、進んでいく 希望の糸が どうか途切れないように 日々の螺旋が どうか続きますように 光の先が 君を照らしますように 祈りの言葉を口にして 溶けてしまった僕らの世界は 冷めてしまった僕らの世界は 甘い匂いでそっと僕らを惑わせて 愛を謳っている 濁るそれのようだ 少しずつ意識が遠のいてく 甲斐もなく、崩れるように 濁るそれのようだ 少しずつ今を悟り始める 何もかも運命だったの 誰のための命なのか 誰のための涙なのか どんな正義、どんな瞋恚も この世界を救えないよ 今此処に生きる上で 不調和な日々の上で どんな顔をしていいの どんな声をしていいの 薄れていく傷跡が痛みを忘れるように このまま僕も、いつか 明日を願った僕らの未来が 朝を歌った僕らの未来が どうしようもないくらいに歪んでしまっても 愛を謳っている 溶けてしまった僕らの世界は 冷めてしまった僕らの世界は 甘い匂いでずっと僕らを惑わせて 愛を謳っていく 謳っていく |
花瓶mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 消えないまま憶えてるよ 君を纏う記憶 たった昨日のことも曖昧でろくに 思い出せないけど 綺麗で、綺麗で、変わらない 手のひらで光るもの ばらの花言葉を咲かせて ばらの花言葉を紡いで どんな時間も どんな景色も 君と重ねて そうやって束ねた想いも アルペジオみたいに溢れた どんな誓いも どんな台詞も いつか枯れてしまうことを まだ何も知らない画面のふたりが笑う 例えば、また、君の声で 朝を迎えられたらな 味気ない日々に目を覚ます度 思い返す癖だ 昨日も、今日も、変わらずに 手のひらで光るけど 君のいない部屋を仰いで 意味すらない日々を過ごして こんな時間が こんな景色が ふたりの答えで 嫌になって捩れた想いが ディスコードみたいに響いた どんな誓いも どんな台詞も いつか朽ちてしまうことを まだ何も知らない画面のふたりが笑う 広くなったこの部屋に 生けたままの萎れていった幸せに 溺れてしまいそうで それでもまだ 捨てられないままに そっと ばらの花言葉を咲かせて ばらの花言葉を紡いで どんな時間も どんな景色も 君と重ねて そうやって束ねた想いも アルペジオみたいに溢れた どんな誓いも どんな台詞も いつか枯れてしまうことを まだ何も知らない画面のふたりが笑う 記憶の中の君を呼ぶんだよ 笑った君が僕を呼ぶんだよ |
開花mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 魔法の声がする 新しい光 終わりを告げた始まりはあまりに眩しく目が眩みそうだ 魔法の声がする 新しい光 孤独を埋めた歓びはあまりに眩しく目が眩みそうだ 魔法の声がする 新しい光 何を失くしたの? 何も失くしてないよね 移り変わる季節達が僕を置き去りにしていく 生まれ変われ 僕が僕を報うために 移り変わる季節達が僕を置き去りにしていく 生まれ変われ 僕は僕をもう手放すよ 魔法の声がする 新しい光 魔法の声がする 未来を託すよ |
オレンジとブルーmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 汐風が肺を満たして 君への言葉が詰まって 微かな光 溜息にしないように喉元がおどけている 伸びた髪が靡く度に揺れる匂いが掠めていく このまま遠くへ このまま遠くへ 誰も知らない場所へ行こう 君の狡さも 受け止めたいよ 0にはできなくても1に触れさせて 脇役なんていらなくて 主役にさせてほしいだけ 確かな祈り 時間をすすぐみたいに景色が掠れていく いつまでも言い切れない想いの端を握りしめて このまま遠くへ このまま遠くへ 君も知らない場所へ行こう 言い訳さえも 抱きしめたいよ 0にはできなくても1に触れさせて 明白に青い視界が 嫌味みたいに僕らを重ね出して 汚れたままで終われないよ 君は何を見てる? このまま遠くへ どこまでも遠くへ 誰も知らない場所へ行こう 正しいことを 間違えようとも 100にはできなくても近付けさせて 0にはできなくても1に触れさせて 触れさせて |
エイプリル mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 綺麗な映画を観たあとにふと君を思い出した あの日をなぞれば何となくまた戻れそうになって なった 線路沿い 変わらない街並と匂い、変わった僕だけがいる 屁理屈並べても戻れない日々をただただ嘆いた 弱く春風が包む 曖昧に ねえ エイプリル 僕は変わった? エイプリル 君は変わった? いつもいつまでも続いていくような気がしていた午後 奇跡のように出会って 必然のように別れて 映画みたいにはいかない結末に僕は何を想う 例えば誰かのイエスとノーに惑わされるのは嫌だから 誰でもない、代わりのない僕自身の基準で生きていたい 強く春風が揺らす心 ねえ エイプリル 僕は変わった? エイプリル 君は変わった? いつもいつまでも続いていくような気がしていた午後 奇跡のように出会って 必然のように別れて 映画みたいにはいかない結末に僕は 何を想う 誰かの幸せを願う程僕は優しくなくて せめて僕だけはと思うのはおかしいのかな ねえ エイプリル 僕は変わった? エイプリル 君は変わった? いつもいつまでも続いていくような気がしていた午後 奇跡のように出会って 必然のように別れて 映画みたいにはいかない結末に僕は エイプリル 僕は変わった? エイプリル 君は変わった? いつもいつまでも続いていくような気がしていた午後 奇跡のように出会って 必然のように別れて 映画みたいにはいかない結末に僕は 何を想う 何を願う 遅すぎたかな 笑ってくれるかな |
鱗mol-74 | mol-74 | 武市和希・高橋涼馬 | mol-74 | | 愛情なんてさ いつも不確かで それを僕は纏って 愛着なんてさ いかにも胡散臭くて それを僕は纏って 不覚 深く 落ちた底で 何も見ないで 眠っていたいよ なのに やけに 騒ぐ 響く 鼓動が鳴っている 「もう手放そうよ 冗談じゃなくて 鱗のように 着せてしまった サイズ違いの 理想像を剥がして さよならしようよ 綺麗事を閉まって」 誰のために、って訳じゃなくて 僕がこの手で選んできたんだ なのに やけに 歪む くすむ 未来が泣いている 「もう手放そうよ 冗談じゃなくて 鱗のように 着せてしまった サイズ違いの 理想像を剥がして さよならしようよ 綺麗事を閉まって 裸の想いが似合いますように」 |
yellowmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 時が止まったようになって それはまさに恋のような 息が詰まったようになって それはまさに恋のような 感覚が鈍る 時が進みだす 僕は揺れる 時が進みだす 雪融けのような 一瞬風が吹いたみたいな 上手くいえないな だけど 時が止まったようになって それはまさに恋のような 息が詰まったようになって それはまさに恋のような 古ぼけた日々を 色落ちた日々を 塗り替えていける気がしてる 古ぼけた日々を 色落ちた日々を 塗り替えていける気がしてる 時が止まったようになって それはまさに恋のような 息が詰まったようになって それはまさに恋のような 感覚が鈍る 時が進みだす 僕は揺れる 時が進みだす 雪融けのような 一瞬風が吹いたみたいな 上手くいえないな だけど |
Rmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 眩しさに招かれて この目と手と声を与えられて そして僕たちは 心をもらってしまった 大義名分を盾にして 弁明を奪い合って 未だに遺伝子を巡って 未だに隔て合って 何も僕らは変われずに またしても いつの日か僕も いつの日か君も 此処からいなくなって 抜け殻になっていく 託された生命と 託された生命で 何を繋いでいく? 何を許し合っていく? 不可能生を抱いて 傷口や痣の跡 途方もない月日を重ねて 見えなくはなっても消えてはいないのに 実相と想像を食って 肥えた主語で括って 未だに傷付け合って 未だに後悔し合って 何も僕らは変われずに またしても また今日も 何処かで 隣で いつの日か僕も いつの日か君も 此処からいなくなって 抜け殻になっていく 託された生命と 託された生命で 何を繋いでいく? 何を許し合っていく? 不可能生を抱いて 不可能生を抱いて |
アンニットmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 2月の風が春に傾いて空もぼやけだしてる はじまりを告げるような季節が忌々しくなる 「君に似合うはず」と着させられた 赤い上質な服 鏡の前で何度も 似合ってる、と言い聞かせていたっけ 裾を折り曲げてみたり 袖を裏返してみたり 羽織って隠したり 嫌になったからもう脱ぎ捨ててしまったよ 諦め続けたことも 愛し切れなかったことも いつの日か癒えるだろう ベランダの青いシャツが風で焦ったそうに揺れる 君とまた何処へ行こう 空の色で 「君に似合うはず」と履かせられた 白い艶やかな靴 足元を見て何度も 似合ってる、と言い聞かせてみたっけ 潰れた踵の傷や 土埃の跡だって 綺麗に磨いても 大事にできないから脱ぎ捨ててしまったよ 諦め続けたことも 愛し切れなかったことも いつの日か癒えるだろう いつだっけ 喜びあって跳ねた夜 認められたみたいな気がしてさ 普通が普通じゃなくて それで、それで、それで、えっと、なんだっけ そうやって忘れていけるから 僕らは今日を生きられる 嬉しくて笑ったことも 悔しくて泣いたことも いつの日か、いつの日か 諦め続けたことも 愛し切れなかったことも いつの日か癒えるだろう ベランダの青いシャツが風で焦ったそうに揺れる 君とまた何処へ行こう 空の色で 僕の色で |
アンチドートmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 吐き出せば溜息 吸い込めば苦しく 本当は気付いてる 本当のことを心が 甘い甘い夢を見ていたあの日々が愛おしいなら 君の中にある確かな温もりに手をあてて ボクハダレ 生きていく意味さえも分からなくなりそうなのかい 深い深い底に落とし込んだまま見失った 君の手をひいて連れ出すような歌を歌うよ 甘い甘い夢を見ていたあの日々が愛おしいなら 君の中にある確かな温もりだけが答えを知ってる 飛べるだろう? 見えるだろう? 本当の世界 君の世界が |
アンサーソングmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | mol-74 | 下手な歌を君は聴いた その日のことを未だに憶えている 実際はどうか分からないが その日の僕と未だに手を繋いだまま 嘆く今日も、躓く今日も 「あの日、」と君と笑えるのなら 後悔は皆無それは嘘でも 「あの日、」と君と笑えるのなら 続きはまた明日 それでも待ってくれた 春が芽吹いては陽だまりに揺れた 黄色い花のように咲かせてみよう 憧憬は今もあのままで 褪せずに息をしている いつかは今日という日を 捲って、想いに馳せよう 続きはまた明日 それでも待っていてよ 春が芽吹いては陽だまりに揺れた 黄色い花のように咲かせてみよう 下手な歌を君は聴いた その日のことを未だに憶えている |
Answersmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | あの頃見上げていた未来は星みたいに綺麗で掴めなくて 無数の光を放っていた 永遠のようだった 時間の思い通り 僕らを離していく 蛻けた瞳を隠すように 笑ってみせた君が儚い 命が足りないくらい夢見てたのに あれから全部 手にした全部 落とさぬように 失くさないように 抱きしめていた 握りしめていた だけど確かな何かを掴めぬまま 非対称な運命へ導かれていく君の眼 それでもきっと まだ間に合うって 空を見上げては 明日を待っている 刹那が目論むように 僕らは毀れていく 硝子の疵に気付いたように 溶暗していく熱が悲しい 気持ちのゆらぎを解ってたはずなのに あれから全部 手にした全部 落とさぬように 失くさないように 抱きしめていた 握りしめていた だけど確かな何かを掴めぬまま 肥大していく終焉へ引き寄せられていく君の手 それでもきっと まだ間に合う、って 言葉と裏腹 胸は騒いでいる 触れるだけで壊れそうな約束たち 憶えている? もう忘れている? 鉤括弧のない言葉を声に出そうとした時 空っぽだった瞳の中には光 僕とは違う輝きを宿している そうか、もう君は あの頃見上げていた未来は星みたいに綺麗で掴めなくて 無数の光を放っていた 永遠のようだった あれから全部 手にした全部 落とさぬように 失くさないように 抱きしめていた 握りしめていた だけど確かな何かは掴めぬまま 非対称な運命へ君は今進みはじめる さよなら、きっとまた出会えるって それぞれが出した答のその向こうで そう信じていく |
アルカレミアmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | もう遅いことならばすべて分かっているけれど まだ間に合うのならもう一度 もう遅いことならばすべて分かっているけれど まだ間に合うのならもう一度 僕に託そうとしてたものは 呼吸や言葉だけじゃないでしょう どうか、思い出して それがまた僕になる もう遅いことならばすべて分かっているけれど まだ間に合うのならもう一度 |
赤い頬mol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | せめて雪のように綺麗な言葉で云えたら それはまるで絵空事 進む深い縹 何処か知らない場所へ 空はまるで今日のよう 涙は涸れる意味を実は知ってて此処にいるの いつも言葉は足りないままで 濁した声と白い息が混じる せめて雪のように透明な模様でいれたら それはまるで消えそうなこと 涙は涸れる意味を実は知ってて此処にいるの いつも言葉は足りないままで 濁した声と白い息が混じる 涙は涸れる意味を実は知ってて此処にいるの いつも言葉は足りないままで 濁した声と白い息が混じる |
氷菓CYNHN | CYNHN | 武市和希 | mol-74 | | カメラロールのなかに 笑った僕らがいる 何が可笑しくて笑ったのか それは忘れたけど 君が一口くれて 齧った氷菓 あれはどんな味がしたのか それも忘れたけど 住宅街包む夕の景 回想を誘う蝉の時雨 シャッターを切らないような見慣れた瞬間に すべてが詰まってた気がして もう会えないや 液晶に映る君 もう言えないや 「明日は何する?」 賞味期限のない氷菓みたいに いつまでも甘く いつまでも淡く いつまでも笑う いたずらに増えていく その分離れてしまう 青い矢印の標識は 現在に訴えている あの頃もピンとこなかった あの頃も欲しくはなかった 幸せになるための法則を 僕は解けないままだ もう会えないや 液晶に映る君 もう言えないや 「明日は何する?」 賞味期限のない氷菓みたいに いつまでも甘く いつまでも淡く いつまでも笑う 君だけが解けてく フェードアウトしてく スクロールする度に消えてく 僕の知らない場所 僕の知らない人 君が今生きてる世界へ もう会えないね 液晶に映る君 もう言えないね 「明日は何する?」 賞味期限のない氷菓みたいに いつになっても 今になっても もう会えないね 液晶に映る君 もう言えないね 「明日は何する?」 それでもぜんぶ、偽りのない日々 いつまでも甘く いつまでも淡く いつまでも笑う 溶けない夏の日 いつか振り返るかな 今年のこの夏の日も 現在(いま)目に映している瞬間に シャッターを切る |
あいことばmol-74 | mol-74 | 武市和希 | mol-74 | | 君を待ってた ずっと前から 嘘みたい、でも本当なんだ 夢の尾びれを今日までずっと繋いだ 神様だとか運命だとか 口にすると安っぽくなるけど 奇跡はあると、必ずあると分かった 分かったよ 夢を見たんだ 幼い頃に 君は覚えていないだろうな 目を覚ましても君の名前が巡った もしも世界がひとつだったら 僕は君を忘れていただろう 今、目の前に起こる奇跡を探して、 探していた 名前を尋くからさ、答えてほしい 10年経っても100年経っても ふたりにしか言えないあいことば どうか振り向いて 君のことばを聞かせてよ 時間にだって 季節にだって 誰にだって触れないようにと 夢の中で出会った きっとそうだよ ニーチェの台詞やキーツの詩みたいに 上手く、美しく言えないけれど どんな映画や小説よりも美しい夢を 僕は君と見続けてたいと思っているんだ 10年経っても100年経っても ふたりにしか見えない夢ならば醒めないよね 10年経っても100年経っても ふたりにしか言えないあいことば どうか振り向いて 君のことばを聞かせてよ 時間にだって 季節にだって 誰にだって触れないようにと 夢の中で出会った 10年経っても100年経っても ふたりにしか言えないあいことば 君が振り向いて放ったことばで正夢 時間にだって 季節にだって 誰にだって触れなかったから 今、此処でやっと出会えた きっとそうだよ 君を待ってた ずっと前から 嘘みたい、でも本当なんだ 夢の尾びれを今日までずっと繋いだ |