言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー。
今回は、様々な経験を経て、作詞という分野に辿り着き、作り出す作品全てが解りやすく、常に優しさと温かさを感じる詞でお馴染みの「下地亜記子」さんをゲストにお迎え致しました。

下地亜記子

代表作

香田 晋 / 「手酌酒」[雪次郎鴉]
細川たかし / 「しぐれの港」
藤あや子 / 「かげろう」「雪荒野」
香西かおり&松井昌雄 / 「ゆきずり物語」
北島三郎 / 「月夜酒」
その他、多数。

作詞論

作詞は歌となって聞いてもらうもの。人が聞いて解りやすい耳ざわりのいい詞である事。歌いやすい詞である事。曲がつけやすい詞である事が大切。
職業作家であるなら、相手の要望にすぐ応えられるように斬新なアイディア、豊富な言葉の引き出しを、常に持っているべきですね。そして、その要望の中に、如何に自分らしさを出すかが勝負です。どんな内容の詞であっても、優しさと温かさが根底に流れている詞を心がけています。

下地さんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:
書く仕事しかした事がなく、とにかく家に居られて子育てしながら食べていく必要に迫られたから。
Q:
プロ、初作品について
A:
東京ロマンチカの「また逢えるような顔をして」1983年でした。
Q:
作品を提供したいアーティスト
A:
優しさと温かさに溢れる歌唱をしてくださる方ならどなたでも。
Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:
「浪花恋挽歌」近松恋物語/長保有紀オリジナルアルバム・10曲
「源氏物語」藤あや子オリジナルアルバム・12曲
「夢二慕情」香西かおりオリジナルアルバム・10曲
企画から全曲作詞をさせていただきましたが、皆さんに聞いていただけるチャンスに恵まれず、不遇のアルバム作品です。ずごくいい曲がたくさん入っているのですが・・・。是非聞いてみてください。
Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:
最初シナリオライターになりたくて勉強していたのですが、
長いものより、凝縮した短い詩の方が自分に向いていると思ったから。
Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:
夢が叶うまでやめないこと!! すべての成功への基本です。
とにかく一杯書くことです。勉強していた一時期、私も一日一篇、一年間続けました。
歌詞を見る 月夜酒 北島三郎

5年ほど前、この世界から身を引こうかと思うほどの出来事があり、哀しみの淵の中で書いた詞です。それが北島三郎さんの目に留まり、素晴しい曲が付きました。最初、B面の予定でしたが、レコーディング後、急遽A面になり、発売されました。私にとって想い出深い「月夜酒」です。

■私の好きなあのフレーズ
「男も泣くのさ かくれて泣くさ
涙薄めて ひとり酔う…」

PROFILE

三重県出身。上京後、学習研究社勤務を経てコピーライターに。
その後、デザイン編集事務所設立・経営。
離婚後、作詞の勉強を始め、現在に至る。

所属団体
日本著作権協会・正会員
日本作詩家協会・会員
日本音楽著作家連合・理事

[CDリリース情報]

水森かおり
「ひとり薩摩路」

TKCA-90200 ¥1,200(tax in)
2007.04.04 Release

真木柚布子
「越中恋歌」「小紅の渡し」

KICM-30068  ¥1,200(tax in)
2007.03.28 Release

石原詢子
「淡墨桜」「迷い蛍」

SRCL-6507  ¥1,200(tax in)
2007.03.07 Release

松原のぶえ
「春待さくら草」

TKCA-90148  ¥1,200(tax in)
2006.10.04 Release

永井みゆき 「よさこい時雨」「涙の舟唄」 2007.05.30 Release
松原のぶえ 「泣きぼくろ」 2007.06.06 Release

【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー