母はおまえを信じます

おまえは悪い事の できる人ではありません
世間がなんと言おうと母さんは…
母さんは信じます

おまえの代りに 死ねるなら
わたしの命は いつでもあげる
アンズの枝に 一粒の実を残し
花が嵐に 散りゆくように
何も求めぬ 愛だから
たとえ世間は みすてても
母はおまえを 信じます

おまえが宿命(さだめ)に 泣くときは
わたしの罪だと 思っています
知らせておくれ 苦しみを隠さずに
母も一緒に 償いましょう
遠く離れて 暮らしても
いつも心は 側にいる
母はおまえの 影法師

親らしい事を 何ひとつしてあげられない
無力な母さんを許してね

親にも言えぬ 裏街で
どうしているのか 便りもないが
愛情だけではつなげない母と子の
細い絆を だきしめながら
夢にみてます 逢える日を
悪い噂が とどいても
母はおまえを 信じます
×