空忘れ

突然の終りは 走馬灯になった
絡まった赤い糸を残して
散らかった思い出が誘蛾灯のようで
傷跡手招くからもう戻れないと知った

幸せ不幸せ天秤にかけた
外した指輪の重さだけ傾く答え

「もう泣いていいですか?」
最後は修辞疑問文です。
砂の様に指をすり抜けた恋でした

二月の日曜日 今も痛む胸の火傷
春はまだ浅いと空見上げて目を閉じた
見慣れた景色 通い慣れた道に一人
頬を伝う風が 何故か優しくて泣いた

気持ちはずっと見えなくて言葉はもっと悲しくて
涙が渇れるなんて嘘だと理解った

咲き誇る季節を夢に願い耳を澄ます
春になり傷跡が思い出に変わる日まで
君がいた風景 二人並んだ影消えて
色付く街並みが冬が終わる事告げた
二月の日曜日 さよなら君よ
透き通る青空を 見上げて少し笑った
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