モンゴルフィエの手紙

柵を越えた木々の真上 色とりどりの熱気球
触れもしないけれど あの籠に潜んで空渡る
街を見下ろす芝生の上 非常食のガムを噛んで
誰かといたい気もすれば 一人でいたい気もするんだ

背中をくすぐる柔らかい風音

色褪せたパズルのような屋根に
散りばめて たぐり寄せる想いを
延々と漂わせてるだけ

手紙に記す 未来人へ 忘れた頃封を切ろうか
流れる雲 蕩けそうさ 書きたい言葉 何もないな

絵に描いたよロケット 遥か昔のユメ

「何もかも疑いの眼差しで
何処へでも突き抜けられる想像を
自ら壊してしまわないで」

悪戯で落ちた鳥の巣を見つけて
抜け落ちてる羽根に 少し泣けてきた

色褪せたパズルのような屋根に
散りばめて 置き去りにしてた想いも
何気なく過ごした今日も
誰かに伝えてみたいな
どんな顔を見せてくれるだろう…
壮大な冒険話に 息を呑むほど膨らまそう

毛むくじゃらの犬 すれ違って
坂道 コンクリ 蟻も行進
夕烏が唄う 染め上げて
弾みすぎてる 靴ひもがほどけた
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