涙のワルツ

消えて行く町の夕陽に
昔をたどり 思いだす
灯(あかり)つく 酒場通りに あの女(ひと)想う
あの頃の あの時に もどりたいんだ
五月雨(さみだれ)が知らぬ間に 俺の頬
あゝ 涙のワルツ

肩さげた 手ぬぐいひとつ
近くの飲み屋へ 鼻唄で
故郷(くに)の唄 なじみの客に オヤジの匂い
元気かよ 達者かよ 年老いただろう
酔いどれに 居酒屋の 割りばしに
あゝ 涙のワルツ

雨あがり 水たまりには
おふくろ星が 光ってた
男だろ 泣き事云うな 口ぐせだった
妹よ 弟よ 声が聞きたい
コップ酒 にぎりしめ うたう唄
あゝ 涙のワルツ
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