真夜中のシンデレラ

待ち合わせを断られて 街に独り 馬鹿な背中
洒落た服を着て来たのに 誉めてくれる 誰もいない
空は暗く 街は黙り 通る人も とうにいない
踏み切りに寝転んでも 死ねない時刻

迎えの車を待って 街をさまよっているのは
本当は貴方 来てくれると思っているから

陽が昇れば 街も動く 人の群れに 派手な背中
座り込める場所を探し 爪を噛んでる

いつまででも 待つつもりで 傘をひとつ 買ってきたわ
知らん振りの夜の空が 笑う様に 雨を降らす
拾いに来るつもりならば 少し位 濡れてもいい
悪かったと言わせたくて くしゃみをしてる

濡れても 冷えても 空は 街は 優しくはないよね
このまま貴方 来てくれるまで 眠っていようか

陽が昇れば 街も動く 人の群れに 目立つ背中
湿気た煙草くわえたけど 味気がないわ

濡れても 冷えても 空は 街は 優しくはないよね
このまま貴方 来てくれるまで 眠っていようか

陽が昇れば 街も動く 人の群れに 馬鹿な背中
冷えた靴を固く鳴かせ 歩いて帰る

冷えた靴を固く鳴かせ 歩いて帰るわ
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