母のいない故郷

母のいない故郷は風の村
無人駅に降りりゃ
子供にかえれない淋しさ
母さんのせいだよ
ただ時の流れにたたずむばかり

母のいない故郷は雪の村
暗い夜道走って
くぐり戸うしろ手に閉めれば
懐かしい囲炉裏ばた
ただほだ火とろとろくすぶるばかり

母のいない故郷は春の村
かごに草を摘んで
手拭いかぶってく村人
母さんに似てたよ
ただ後姿を見送るばかり
×