ポプラ通りの家

君がいつか あの町まで
行くことがあったなら
ポプラ通りの 小さな家
訪ねてほしい
そこに今も やさしい目の
娘が住んでいたら
あいつは とても元気と
それだけ 伝えて来てほしい
木綿の服を なびかせて
よく笑う あの娘も
今では大人の恋をして
ぼくを忘れたろうか
ポプラ通り そこはいつも
夢が帰るところ
時が流れ去っても あの日の
ぼくがいる ふるさと

月の下を もつれ合って
どこまでも歩いた
ポプラそよぐ やさしい町
緑の季節
あすの夢を 語り合って
飽きることも知らず
二人の声が とぎれるのはただ
口づけの時だけ
ポプラの幹に 二人して
きざんだ頭文字
あの娘の名前も 今はもう
変わっているだろうか
ポプラ通り そこはいつも
夢が帰るところ
遠く離れるほど 近くなる
戻れない ふるさと

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