飴細工を撃ち抜きたい

春先の夕暮れ路地裏を歩く
予定通りあなたとすれ違う

出来合いの運命をなぞる
すべてが仕組まれた演出で
そんなことつゆ知らず
今日もね
この目奪った
あなたを撃ち抜きたい!

運命的な出会いはちょっと
だってこの歳じゃ早すぎるんだもん
いけないよいけないよ
私の心
関係性に名前はないよ
きっと発展はしないでしょ
それならまずは右手から

ふらふらと歩く寝不足なあなたと
すれ違う猫に睨まれる私
この先の角で二人出会えたら
世間的に運命と呼べますか

溺愛って言葉が気に入らない
認めない いつだって理性はある
そんなこともう言ってられない
振り向いて狙った
粉々にしたい!

運命的な出会いはちょっと
だってこの歳じゃ早すぎるんだもん
染めないで染めないで
私の心
表面的な笑顔はいいよ
だって目の奥が怖いんだもん

自然な態度とか慣れてない
割と不器用なもので

待ち伏せた
行きつけの本屋、宇宙のコーナー
気付いてない
ふりをする、ふりをする
心はずっと射程の圏外
そこが少しもどかしくて

ゆらゆら揺れてる
煙がもう消えそうで
何度でも
あなたを撃ち抜いて
粉々にしてやる!

運命的な出会いはちょっと
だってこの歳じゃ早すぎるんだもん
いけないよいけないよ
私の心
関係性に名前はないよ
きっと発展はしないでしょ
それならまずは右手から

感動的なオチはちょっと
だって共感は狙ってないんだもん
泣かないよ泣かないよ
私の心
運命なんて信じないよ
どうせそう呼べたらいんでしょ

17歳の春を奪った
飴細工を撃ち抜きたい
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