北上川旅情

かなしみ何処(どこ)に 捨てたらいいの
春まだ浅い 旅の空
ふらりと降りた 見知らぬ駅は
雪の匂いの 残る町
戻らない しあわせなんて
流してしまえ 涙 涙で
遠く振り向く 岩手山
やさしく流れる 北上川よ

水鳥たちが 夕陽に染まる
羽(は)ばたく明日(あす)を 夢に見て
あなたのすべて 恋しくなるの
忘れたいのと 思うほど
待ちわびた せつなさなんて
流してしまえ 涙 涙に
いつか黄昏(たそがれ) 舞い降りて
しずかに流れる 北上川よ

しずかに流れる 北上川よ
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