こいびと

降り出した雨を少し言い訳にして
帰りの電車を1つのばしにしてる
「久し振りなのに台無しだよ」なんて
退屈そうな顔わざと見せつけたくて

何度も出逢って 心も向きあって
その度につらい思いを強いられてる
あたしも上手なら出てきたりしないのに
自分を振り切ってそれでもそばにいたい

はじめから 恋人にはなれない2人
最初の時以来 触れることのない唇は
あなたの優しさですか?

泣かないって約束したじゃないの
あたし達生まれた星が違うんだ きっと
写真だって捨てるほど撮ったくせに
笑ってても怒ってても
心まで聞こえてこないから
さよならも 1つのばし

周りの友達もまだ大人じゃなくて
目の前に無数の道がひらかれていた
ねぇ戻れるのならあの時代がいいよ
何もこわくなかった そしてあなたがいた

はじめから 恋人にはなれない2人
昔じゃなく今の うちあけられない胸の奥の
想いは間違ってますか?

「送るよ」って手にした2本の傘
「じゃあね」って
もう今度がないことだって知ってるよ
見上げる背も大きな手も他のコのモノ
それだってでも なんだってでも
心から消えてしまわないでほしい…
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