時の輪

幾年(いくとせ)うたう風
踊り 眠る 瞳
薫る川となり まざりあう
因果の果実 やがて咲く

こぼれおちる言の葉
絶佳にとけては
垂る火舞い ひらひらと
夢となる

ふりそそぐ彩(さい)は
しらべのままに
うつろい巡り逢う 時の輪

幸いをつたう涙
愛をことほぐ翼
あふれた悲哀
よりあわせた螺旋を

ならぶ足跡はただ
あける夜 照らす花
幾劫(いくごう)経てもなお
あさつゆに輝いたまま
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