教室のしかく

目に見えない魔法を片手にきみを脅して笑ったぼく
目に見えない魔法を片手にきみを脅してしまったぼくたちは
泣くの。きみは笑うの。

明けない夜にキスをして
明るい場所へ逃げ出そう。
きみがいる幻でも
光の数を殺してるんだよ。

目に映る手鏡の向こうを枯れた指先で撫でまわす。
目に映る醜い顔立ちのぼくは全然笑ってないけれど、きみは知らずに笑うの。

知らない方が良かった
こんなに早く終わるとは
きみの髪の香りと
きみの肌の香りと
きみの涙の輪郭を
ずっとぼくは忘れないよ。

明けない夜にキスをして
明るい場所へ逃げ出そう
きみがいる幻でも
光の数を愛している

明けない夜にキスをして
2人の愛はそれまでで
ぼくたちに明日は来ない
そんな涙できみと笑った。

目に見えない魔法を片手にきみを脅して笑ったぼく
目に見えない魔法を片手にきみを脅してしまった。
×