去年の今頃は

去年の今頃は 恋をしていたっけ
海のほとりに 住んでいたっけ
遠い沖を行く船をながめて
肩を寄せながら黙っていたっけ
ああ君の想い出は今も消えない
この貝殻を愛のしるしにくれた
君はもういない

何処へ行くにも 何をするにも
いつも二人は 一緒にいたっけ
星の光に青く輝く
やさしい波の音を聞いていたっけ
ああ昨日の様に思えるあの日々よ
手からこぼれる 砂の様に
去ってしまった 二人の日々

風のたよりに 君のうわさを
聞いたときには 胸がいたんだ
一人この海辺に今日もたたずみ
かわらぬ波の音に涙があふれた
ああ君を恨むには愛しすぎていた
この貝殻を海にかえして
君の幸せを祈ろう
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