透明少女

窓、冷え切った部屋 囁いた朝 重なって 肩揃え。
はみ出した足先の温度がまた消えた。
等間隔の距離をまたがって行方は、
張り付いた心臓の音にのせた。

街、包み込んだ街灯と夜の隙間に淡い期待を持つ。
夢、水槽に飲み込まれ 足が届かないなんて言うんだろう。

海、透明な身体も 着飾った浴衣も
満ちた月が照らすそのまま浮かんでいった。

夜、写り込んだグラス注ぐ。淵に寄り添い甘い匂いを嗅ぐ。
夏、草臥れてた今日は うまく寝付けないからさ。

曖昧でもいいと、言いかけた恋。
ふかす、煙に混じる
廃退した夜をなぞる指がどうも愛しくおもうのだろう。

日々、塞ぎ込んだ罪悪の朽ちた欠片を拾い 海へと撒く。
これが恋と言うのなら、なんて素敵なんでしょう。

またいつも通りの夜が来て、戸惑いもなく、深く沈んで行く。
これで終わりだな満足か、愛に飲まれないように、明日も。
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