明日船

そんなに好きなら 勝手にお行き
どこがいいのさ 船乗りの
風と波とが ぶつかり合って
組んで暴れる 印度洋
どうせ女の 私には
ついて ついて ついてゆけない 明日船

こんなに汚れた Yシャツなんか
置いてゆくから おもいだす
汽笛ひと声 のこしただけで
どこへ行ったの マグロ船
そうよあんたと いう人は
とても とても とても別れの 下手(へた)な男(ひと)

私は憎いの あんたの惚れた
青い顔した あの海が
今日は帰るか 明日はつくか
当てにならない 船だけど
あんたなしには 生きられぬ
女 女 女泣かせの 明日船
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