与太郎時空伝

村の祭りで踊っていたら、
大きな穴に落っこちた…

「あれ~」

遠いお江戸の与太郎さんが
気がつきゃここは 東京だとさ
ご隠居 与太郎 ふたりとも
自動車なんかは 見たことない
ここは どこじゃ お江戸は どこじゃ?!
ここは どこじゃ まつりは どこじゃ?!
タヌキのしわざか キツネのせいか
お江戸はどこじゃと 大あわて

「ね、ねっ、ねぇ~ご隠居~
あのでっけぇのは、
火の見やぐらでしょうかねぇ」
「そこの娘っ子に聞いたら
“すかいつりい”とか言うそうじゃ」
「す・か・い・つ・り・い!?」
「この武蔵国(くに)で一番高い建物だそうじゃ」
「ほぉ~立派だぁ!! よっ、あっぱれ!!」

あれはお城か いくつもあるぞ
でっかい空に 飛ぶのは鳥か
ご隠居 与太郎 ふたりとも
飛行機なんかは 見たことない
ここは どこじゃ お江戸は どこじゃ?!
ここは どこじゃ まつりは どこじゃ?!
そこ行く浴衣の かわいい子供
お江戸は近いか ついて行く

「あの~おじょうちゃん!!
ちょいと、お尋ねしますが
お江戸に行くには、
どの道を行けばいいんだい?!」
「おじちゃん!そのちょんまげホンモノ?!
テレビの撮影…?」
「こらこら、
そう引っ張るんじゃねぇよ~
ご隠居~この国の老若男女…
みんなアレですから、
とっとと、もうアレしましょうぜ!!
さあさあ行きましょう~」

ここは どこじゃ お江戸は どこじゃ?!
ここは どこじゃ まつりは どこじゃ?!
どこから聞こえる 笛の音・太鼓
お祭りめざして そら走れ

ここは どこじゃ お江戸は どこじゃ?!
ここは どこじゃ まつりは どこじゃ?!
神社があったよ 花火もあがる
踊ればなんとか なりそうだ

「ご隠居~…何やらいい匂いが…
お腹すいてきましたねぇ~」
「ではそろそろ、
お江戸に帰るとしますか…」
「えぇ~、帰れるの???」
「あれ~」
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