雨の迷い猫

崩れる空 寂しげな音色 歌声が 明かりを灯し
ふたつの針 重なり合う前に 永遠の時を 夢見る迷い猫

止まぬ長雨に 溶けていく街
心に傘を 歌を灯して
ふたつの針 止めて いまだけは
楽園だけを求めている
迷い猫

頬を伝うもの そっと拭い
触れられぬ 痛みを覆い 隠してくの
孤独 哀しみさえ 胸の中へと
待ち続けた小さな
光を

雨上がりにほら 月と星が
潮騒鳴る夜明け空へ
花去りぬ 嵐と共に

同じ刻を 刻み続けていた
贖いに 空が泣いている
狂おしくて 耳塞ぎ震えてた
明日に焦がれ 歌う迷い猫

たとえ世界が 崩れ落ち果てても
暗闇に 篝を灯そう
夜明けの空に さよならを告げたなら
帰りましょう あの楽園へと

愛しい形 望まれぬ私 傘の下 肩を合わせ
鐘の音が 鳴り響く前に 祈り続けていた 永遠だけを ただ

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