人生流転笠

山があったら 登ればいいさ
川があったら 渡りゃいい
親も故郷も いのちの恋も
捨てていばらの ながれ旅
女・女一代 流転笠

花の向こうで うつむく落葉(おちば)
これが浮き世と 云うものか
男まさりの こころを濡らす
情けなみだの 通り雨
女・女一代 流転笠

義理の柵(しがらみ) ほどけるまでは
脱いだ草鞋は 他人(ひと)のもの
運否天賦の 命がひとつ
明日へ転がりゃ 又の旅
女・女一代 流転笠
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