Merry

白い息も染まる 色鮮やかに高鳴る街で
寄り添う恋人たちはきっと
この冬を待ち焦がれていた

そう言う私も あなた待ってる
サンタ待つ子供のように
赤い耳に 揺れるピアスは落ち着かない

昨日やり取りしたメールを
何度も読み返して
やっと会えるんだねって
待ってる時間さえ こんなにも幸せなんだ
特別な夜になる準備はしてきたはずなのにね
はしゃいだ胸はそっと
コートに隠して 背筋を伸ばして
約束の時間までは あともう少し

あなたのポケットに
お邪魔したいと思っています
寒さを理由にすればほら
恥ずかしさもスパイスになる

会えない日々 続くたびに
想い募っていたけど
触れられない 画面越しでも 嬉しくて

今年の冬はいつもよりもっと 想いを伝えよう
寄り添いあう喜びに満たされてしまう
その前に

駆け寄ってくるその笑顔 見つけたその瞬間
頬を伝う温度
潤んだ瞳にうつる
イルミネーション忘れない
強く強く抱きしめられ
あなたの腕の中で呟いた「Merry Xmas」
街の喧騒なんて何も気にならないくらい
手を引かれ 光輝く夜 さっきまでの景色が
さらに煌めくのは
会えない時間が 募った想いが
ゆっくり溶かされてゆく ポケットの中
×