あっけない粉雪

風が急に冷たくなって
どんよりした雲行きは 天気予報通り
パーカーのフード 被った辺りで
向こうからやって来た君と誰か

さりげなく 腕を組んでるのは
Maybe 友達じゃないだろう
天を仰ぎ呟(つぶや)く
白い息が舞ってる

粉雪があっけなく 掌(てのひら)で溶けるように
僕の片想いも一瞬だった
愛しさが胸の底に降り積もってしまうより
ドキドキできただけでよかったかもね

笑い声が遠ざかってく
一方的な声なんて伝わるわけない
もしも気持ちが届いたとしても
雲間(くもま)から太陽は見えないだろう

肩先に静かに留(とど)まる
そう この恋の破片(かけら)たち
人を想う感情
何を語るつもりだ?

粉雪はしんしんと 地上まで落ちてくけど
君の足跡さえ消してくれない
思い出ができる前に ただの水になれた分
これから先は一人歩いて行ける

何もなかったかのように
それは雨に変わった

粉雪があっけなく 掌(てのひら)で溶けるように
僕の片想いも一瞬だった
愛しさが胸の底に降り積もってしまうより
ドキドキできただけでよかったかもね
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