ブーツを鳴らして

光る夜の並木路 走る女の子
きっと愛しい誰かのため
ブーツを鳴らして急いでる

私はと言えば
やけに君のこと思い出すのを
寒さのせいにして
自分の気持ちに蓋したり

こんな美しい夜に
隣に君がいないことが
泣きたくなるほど切ないくせして強がって

臆病な私は今もまだ
この馬鹿みたいな寒さや初雪を口実に
君に連絡できずにいる
寒いねの一言 君から送ってくれたなら
その時は私もこの並木路
もう馬鹿みたいなプライドも意地も見栄も弱さも
全部破り捨て
どこまでも走っていくのになあ
ブーツを鳴らして

ねえ、私あの時よりも
大人になってしまったよ
もう考え無しに走ったりできないの

この街で起こる全て
自分には関係ないことばかりで
取り残されたような
そんな気分で笑えちゃうな

陽の当たらない場所に
仕舞い込んでた思い出が
ふと恋しくなって
開けようとしては
情けなくなって目を逸らす
なんて格好悪いんだろう

大人になったような顔をして
バカみたいだけど 本当は
私あの日のままだよ
何も変わらないままだよ
もう遅いのかな
君はもう前を向いてるの?

臆病な私は今もまだ
この馬鹿みたいな寒さや初雪を口実に
君に連絡できずにいる
寒いねの一言 君から送ってくれたなら
その時は私もこの並木路
もう馬鹿みたいなプライドも意地も見栄も弱さも
全部破り捨て
どこまでも走っていくのになあ
ブーツを鳴らして
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