てと手

はぐれぬように 転ばぬように
ちゃんと守れるように

迷わぬように 伝わるように
ギュッと寄り添えるように

忘れずにいてくれたらな
どんなに時が過ぎ去っても

てと手
離した後 気が付いた
本当に守られてたのはどっちだ?
傷口の様に 剥がされた様に
心を名も知らぬ痛みが駆け巡る
名前を呼んだ後に聞こえた
今までとは少し違う声で
大人になって いやそのままでいい
答えだけずっと出ないまま 涙が出た

目一杯手を伸ばしても
もう届かなくなる その前に

てと手
重ねた時 気が付いた
こんなに愛されてたのは僕だ
幸せなんだ いつかその先に
逃れようのない別れが決まっていても
名前を呼んだ後に聴こえた
今までとは少し違う声で
まだそばにいて いや離れたっていい
手を離す勇気は出ないまま 涙が出た

はぐれぬように 転ばぬように
ずっと 寄り添えるように
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