夕暮れのシンガー

走る指先に絡ませて
知らない誰かに囁くように紡いだ宇宙は
息をするにはまだ早すぎた

嘘の場所からは逃げていい
悲しみのないあの秘密の場所へ帰ろう、静かに
なにも間違ってはいないはずだから

シンガー そのままの君でいてよシンガー
助けを求めることも怒ることさえも忘れてしまったシンガーのために
シンガー 自由になってもいいよシンガー
誰にも言えず好きな歌を歌うことも忘れてしまったシンガーのために

知らない間に身ぐるみ剥がされて
冷たい夜風に心を晒して歩く
いつから本当のことを歌えなくなってしまったんだろうね
あんなに愛していたのに
こんなに大好きだったのに

夕暮れのシンガーは俯きながら
今日も悲しみと愛を歌うよ
誰かと出会い別れを繰り返す
日々の隙間はそうやって埋めてく

気づけば大人になってしまって
詰め込みすぎた宝箱をしまう
次開けるときはもう少しだけ
大事に上手に歌えるといいな

シンガー そのままの君でいてよシンガー
助けを求めることも怒ることさえも忘れてしまったシンガーのために
シンガー 自由になってもいいよシンガー
誰にも言えず好きな歌を歌うことも忘れてしまったシンガーのために

愛した日々のこと忘れないでいてね
今から君に本当のことを歌うよ
いつでも君が生きる意味を忘れないように歌を歌うよ
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