御礼参り

誰もいない御礼道
果てなき空白を撃て

達観して六限まで突っ伏した影は
教室の窓際残ってる
小4でボンボンを卒業した勢の
マイホームのタンスで腐ってる
ラブソングのビートに封印した文字が
あの子の純潔を呪ってる
「最低」の亡霊は産んだ側から
俺を笑ってら

未だ暗い帰り道
鈍く光る釘が
憂いを含ませて
見つめてる

冷静と平熱と謙遜と怠惰
そんなんはとっくに終わってる
追い越して周回遅れの背後
愛用のスパナが狙ってる
16のビートに変貌した念は
相棒のカッターと踊ってる
「最低」の亡霊はずっと側から
おれを笑ってら

未だ暗い帰り道
鈍く光る釘が
機会を伺わせ
潜めてる

どれ位歩いたの回って繰り返し
どうせこんなもんだろうなんて
膝を抱いて
穴ぐらで焼きが回ってしまう前に
御礼申し上げます巡礼の始まりの日

どれ位歩いたの回って巻き戻し
どうせこんなもんだろうなんて

言わせないで
穴ぐらで焼きが回ってしまう前に
御礼申し上げます巡礼の始まりの日
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