Replica

求められるんだ 今ない自分を
そんなのあるわけない
日々募る不安が胸を締めつけてく
これが望む場所なのと

帰りたい 帰れない
声も出な嫌

変わりゆく心に溢れ出す
先に待つあなたの言葉が
夜を抜け
光へ繋がる場所を探している
永遠に本物になれない自分が
たまらなく嫌いになるんだ
これまでの道のり全てが
灰に見えるくらい
暗がりが私を誘いかける
怪しい声で手を招く

何もなかった自分がやっと手にしたものは予想と大きく違っていた
掴み取った瞬間 どこかへ飛んで消えてった
天性の才能 見上げることすら嫌になった
行き交う駅前 劣等感 羨望と嫉妬
踏み出した青い空と対照的
紛い物の自分 惨めな平凡さ
隣の芝生は青く見えたんだ
どこまでも透き通って見えたんだ

崩れてく 今日までのストーリー
変わらないものなんてないと
数え切れないほどの感情に呑まれ
手をとってよ ねぇ笑ってよ
あなたに少しでも近づきたいよ
でも進めない 戻れない
声も出な嫌

錆び付いた心に溢れ出す
「そばにいる」あなたの言葉が
諦めるわけにはいかないと
ずっと足宛(もが)いている
永遠に正直になれない自分が
たまらなく嫌いになるんだ
美しい花も群青も
目に入らないほど
寄るべなき私を連れ出して
願いは詩に落ちていく
×