ともす灯 やどす灯

指の隙間からこぼれ出すあの日のこと
ためらうだけの口元には色を引こう

戻れないように 喉にしずめて

身体は不安を今も馴染ませ続けている

悲しまぬように
でもきっともう忘れてるよ 在る日の亡霊

夜風はどうしてこんなにも寂しい
君が言うから 影を捕まえても
外では雨 雨は手のひらにいっぱい
君が歌うから もうはぐれないように

指の隙間からこぼれ出すあの日の音
×