ティアドロップ

蜃気楼揺れる夏の陽に言葉も残さず
貴方は哀しいこの世界を独り捨て去った

感情はまだ見えないまま ここに残っているよ
確かめてしまうことが出来ないほどに怖い雫だった

大事なものが掌をすり抜け逃げていく
貴方は最期まで僕に痛み与えた

季節は変わり 景色もまた移りゆくだろう
記憶の底で たたずんだまま いつまでそこにいるの

誰もが弱くて 立っていられないほど苦しい時過ごして
踏み出すべき道 選べずそれでもただ 未来へ歩いていく

聞こえない声 静寂にまだ探しているよ
溢れるほどの憎しみと恋しさに狂わされ

この残酷で冷たい世界で生きていくよ
決断の朝 ほんの少し貴方が 微笑んだ気がしたから
×