やまないで…

指先でそっと触れた
面影はいつもおしゃべりで
柔らかな時を刻む
ここには無いのに

いつものソファー席
見知らぬ横顔
さよならの響きだけ
そこで待っていた

淡く溶けた哀しみの色は遠く
時間(とき)に解けてく
少し冷めたコーヒーに
揺れる私がいた

あぁ空を変えてく記憶の雨
やまないで…
あと少し 少しだけ
君を想っていたい

“どうして…”と口にしても
ほろ苦い温もりになるだけ
いつからか 先回りして
答えを用意していた

優しさの その意味は それぞれに在ると
想ってた 信じたい
だけど 見えなくて…

甘い声に 揺れたのは嘘じゃなくて
孤独 弱さだと
やり場のない気持ち
だから わかっているよ

あぁいつか
どこかで見かけた時は
少しだけ 私より悲しげでいてほしい
ダメかな…

ゆっくり夢をもう一度読み返して
そっと手放した
大人という強がり
ここに忘れてゆこう

あぁ空を変えてく記憶の雨
やまないで…
あと少し 想ったら
さよなら… バイバイ。
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