おもいで酒場

雨に濡らした 裾(すそ)端折(はしょ)り
入ったあの日の おもいで酒場
わたしひとりが 身をひいた
それであなたは しあわせでしょう
憎さいとしさ みれん酒

意地をはるやら 無茶もした
好きゆえ甘えた わがままでした
ふたり一つの 命だと
ぎゅっと抱かれた 背中がうずく
罪なひとです ひとり酒

紅(べに)も薄うすめに 描(か)いてます
誰かに好きだと 云われたくない
もしや暖簾(のれん)を 撥(は)ねあげて
あなた来るなど 夢にもないが
バカねおんなの 名残り酒
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