夜もすがら君を想う

きみの小さな胸にそっと
顔を埋めて眠りたい
そんなことを口にしたら
きみは笑ったんだっけ?

東京タワー登ったんだ
きみの家の方眺めたんだ
愛がなんなのかほんの少し
分かったような気がしたんだ

気遣う必要なんて
もう疾(と)うにないのに
今もベランダで
吸ってるんだ
きみの嫌いな
きみの嫌いな煙草を

夜(よ)もすがら君を想う
煙は宙をくゆり消えてく
夜もすがら君を想って
残像にしがみついて
夜もすがら君を想う
心覚えに慰められて
夜もすがら君を想う
何が足りなかったんだろうな

風邪がうつるから我慢と
口づけを拒んだ君
愛があるからだからって
キミは言ってたね

商店街のメンチカツ
美味いけどなんか足りなくて
愛がなんなのかほんの少し
分かったような気がしたんだ

怒(おこ)り咎める誰かは
もう横にいないのに
今もベランダで
吸ってるんだ
きみの嫌いな
きみの嫌いな煙草を

夜もすがら君を想う
煙は宙をくゆり消えてく
夜もすがら君を想って
残像にしがみついて
夜もすがら君を想う
心覚えに慰められて
夜もすがら君を想う
何が足りなかったんだろうな

新しく借りたこの部屋は
まだ何もなくてさ
きみを真似て買ったサボテンが
すべて見透かしてくれて
ウーナ タタタタ

夜(よ)もすがら君を想う
煙は宙をくゆり消えてく
夜もすがら君を想って
残像にしがみついて
夜もすがら君を想う
心覚えに慰められて
夜もすがら君を想う
何が足りなかったんだろうな
誰も悪くないのかもね
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