それは季節のかわりめに

あじさいの花が 小雨に濡れる
綾とり遊びの 気まぐれに
幼い月日が 心にうかぶ
それは誰にでもある
季節のかわりめの
ひそやかなひそやかな ひととき

ほおずきが赤く 日暮れの庭に
ほのかな思いの あの人に
おし花をそえて 手紙を送る
それは誰にでもある
季節のかわりめの
ひそやかなひそやかな よろこび

三日月が窓に 光りをなげる
すぎゆく時を ふりかえり
落葉をはさんで 日記をとじる
それは誰にでもある
季節のかわりめの
ひそやかなひそやかな かなしみ
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