むすんでひらいて

唇むすんでひらいて
優しく愛囁いてた日々
別れの気配漂わせ
その先は
言わないで
言わないでよ

そんな夢で
目覚めた朝
酷く重く暗い
魂起こして

心当たり
無い訳じゃない
目が合わなくなって
少し上の空だった

始めは疲れのせいで
次から仕事のせいにして
会えない理由途切れずに
別れの理由までも
作んないでよ

諦めれば
良いんだろうけど
獅噛み付く思い出
あまりに多くって

「今日会おう。」って
言われた時
少し嬉しくなって
それがまた切なくて

唇むすんでひらいて
静寂が二人を包んで
僕から切り出せば良いの?
そんな事出来ないよ
したくないでしょ?

知らないピアスが
冬の夜に光る
嗚呼この先どんだけ待ったって
意味は無い
行き場の無い想いだけが
残るだけ

唇むすんでひらいて
優しく愛囁いてた日々
別れの言葉を前に
頷く事しか出来なくて
唇むすんでひらいて
その先は言わないで
言わないでよ
言わないでよ
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