嘆きの華

陰(かげ)と陽(ひ)が交わる夕暮れ遥か
燃えるように西空が血潮に染まる
惑える紅の泪でしょうか
すれ違う想いが哭(な)いているのですか

あのとき何を願い あのとき何を望み
それでも心はなお君を求めて

孤丘の夢 報われぬ愛の、亡骸でいい
まぼろしも現実(うつつ)も瑕(きず)は等しく

果てるが、愛 ひたすらに胸の命ずるままに
守りたい君だけを 唯、守り抜け

暗夜にも仄かな光は洩れて
この世は闇で覆い尽くせなどしない
天もまた大地に影絵を落とし
そのすべて照らしきることは出来ない

あれから何に出逢い あれから何を背負い
それでも真実しか貫けなくて

嘆きの華 語られぬ愛の、届かぬ姿
君のため身体(からだ)ごと尽きて構わず

乱すは、愛 激しい渇きに引き裂かれても
信じてる夢を生き その夢に死す

砂塵は流れ 風を孕(はら)み 木々も水も火も
敗者などいない 正しささえも 忘却のなか
移ろうと云うのなら 孤丘の夢
報われぬ愛の、亡骸でいい
まぼろしも現実(うつつ)も瑕(きず)は等しく

果てるが、愛 ひたすらに胸の命ずるままに
守りたい君だけを 唯、守り抜け
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