蛍草

俄(にわ)か仕立(じた)ての しあわせは
身につかないわと 目で笑う
あれから三年 もう五年
足踏みばかり させたけど
明日(あす)の灯りが みえてきた
おまえは心の 心の 蛍草

住めば都と 言いながら
寄り添うおまえの 細い肩
たまには呑もうか 水入らず
おちょこに夢を 注ぎ足して
ふたりぼっちで この先も
おまえは心の 心の 蛍草

辛いことなど なかったと
襟足直して 酌をする
ごめんよ苦労の かけ通し
その分きっと 取り返す
ついておいでよ 離れずに
おまえは心の 心の 蛍草
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