おてもやん

おてもやん あんたこの頃
嫁入りしたでは ないかいな
嫁入りしたこたァ したバッテン
御亭(ごて)どんが ぐじゃっぺたるけん
まァだ盃ァ せんだった
村役 とび役 肝(きも)入りどん
あん人たちの 居らすけんで
あとはどうなと きゃァなろたい
川端松つァん きゃァめぐろ
春日南瓜(かすがぼうふら)どん達ァ しりしっ張って
花盛り 花盛り
ピーチクパーチク 雲雀の子
ゲンパクなすびの イガイガドン

一つ山越え も一つ山越え あの山越えて
私ァあんたに 惚れとるばい
惚れとるバッテン いわれんたい
追い追い彼岸も 近まれば
若もん衆も 寄らんすけん
熊んどんの 夜聴聞(よじょもん)詣(まい)りに
ゆるゆる話も きゃァしゅうたい
男振りには 惚れんばな
煙草入れの銀金具が それが因縁(いんねん)たい
アカチャカベッチャカ チャカチャカチャ
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