ふたり川

町をながれる 古い堀割は
あなたが名づけた ふたり川
こゝろのまゝに 岸辺の宿で
こゝろのまゝに 燃えたのよ
せつない恋を見捨て 見捨てないで
筑後路 柳川 旅のひと
忘れることなど 出来ない私なの

雨のゆうぐれ わたる太鼓橋
あなたと私の ふたり川
何年先の しあわせよりも
抱かれる愛が いまほしい
手紙もくれず 泣かす泣かすあなた
筑後路 柳川 旅のひと
あれから私は こんなにやせました

まつり囃子を のせた舟がゆく
ひとりが淋しい ふたり川
誰にも言わず かくした恋が
噂になって 夏がくる
わかれたまゝの 遠い遠いあなた
筑後路 柳川 旅のひと
もどって来る日を信じて待ってます
×