ビードロの夜

じゃあ 無言のままでもいい このまま途絶えないならいい
たまに聞こえてくるのなら 息づかいや大きな溜息でもいい

そっちで鳴ってる救急車

打ち上げ花火の影 ビードロ色の涙は受話器じゃ気付かれなくていい
ただ「あなたが元気で幸せでいればそれでいいの」と並べた言葉は嘘

逢えないのも触れないのもあたしがいないのも全部嫌
本当は結局はそんな場面想像するだけでも嫌

今この部屋にあるのは隙間なく埋め尽くされた「好き」
時計の針はそっと回って気が付けば知らず空は明るい

考えすぎたあなたの事

最高と最悪を一度に思い描きどうにかなってしまいそうよ
初めて逢った冬 香り放つ冷たい冬 忘れられない目の奥

逢いたいから溺れたいからあなたにふれて確かめたい
あたしの胸の中が擦り切れる音が本当に聞こえるのか

いつもいつも決まって顔を上げる時は あなたがあたしを追い越した後
やっと真っ直ぐ見つめられるけど
唇噛んだ姿あなたは知らない

逢えないのも触れないのもあたしがいないのも全部嫌
本当は結局はそんな場面想像するだけでも嫌
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