白い手紙

いつかの影を探し求め
志しは季節をまた越える
止まったままになった時計の針が
言葉なき言葉に揺れる

さっきまでの静かな闇を
切り裂くように鳴り響く遠雷
ひとつ ふたつと
集まるように騒ぎだす
懐かしい面影

今年もまた川辺には
白い桜が咲いている
行く当てもなく彷徨うなら
伝えられずに消えゆくなら

真っ白な紙に綴る
言葉なき想いの歌
瞑る心に流れる時代の雨
忘れていたものを
捜す度に夢見しまほろば

肩を並べて歩くより
交わり感じる心と希望
憧れは口にせず
振り返る事もせず
雨雲を越えていきたい

想い出の残り香が
嫌味なほどまとわりつくのは
変わらずに生き続けること
変わりながら生きていくこと

真っ黒な闇に誘う
言葉なき迷いの歌
瞑る瞳に差し込む光と影
流れる季節の中
今でも聞こえる
あなたの笑い声

真っ白な紙に綴る
言葉なき想いの歌
瞑る心に流れる時代の雨
忘れていたものを
捜す度に夢見しまほろば

真っ黒な闇に誘う
言葉なき迷いの歌
瞑る瞳に差し込む光と影
流れる季節の中
今でも聞こえる
あなたの笑い声

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