風酔歌

親と女房を こんなに泣かす
酒に呑まれた いつもの失敗(とちり)
この身ちぢめて 七重の膝を
八重に折りたい まばゆい朝に
詫びる夕べの 詫びる夕べの 風酔歌

酒があっても 人生だから
遠慮する気は 今さらないさ
粋な花街(まち)だよ 灯ともし頃は
窓のあかりも 心もゆれる
路地に地酒の 路地に地酒の 空(から)の瓶

あすは出番か 町内神輿
煽(あお)る宵宮(よいみや) 三尺太鼓
肚(はら)にしみ込む やる気と根気
手持ち無沙汰の 素面(しらふ)の夜は
風が冷たい 風が冷たい 風酔歌
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