すこしばかり後ろを歩く すこしばかり小さな私
その視線は今の私を背後から刺した

抱えていたそれが嫌いで 確かに捨てたはずなのに
どこで拾い上げたのだろう 大事そうにしていた

蝶よ花よ君よ 愛されていたんだね
咲くも散るも選べない 悲しみと裏表なのに

気づけば持ってたもの 何かも知らないもの
蓋さえもない箱はいつからそこにあった
大切なものだと言われた気もしている
いらないものと間違えたかな
重くなる日もあって 軽くなる日もあって
その中身を量る頃には嫌になった
優しく蝕んでく 真綿で首を締めるように

物分かりのいい君ですし 無責任と許せないのでしょう
期待という邪魔なリボンつきのプレゼントはいらない

無償の愛という言葉を捧げましょう
きっと何一つさえ返す必要なんてないはず

いつしか 気づけば持ってたもの 何かも知らないもの
蓋さえもない箱はいつからそこにあった
大切なものだと言われた気もしている
いらないものと間違えたかな
重くなる日もあって 軽くなる日もあって
その中身を量る頃には嫌になった
だけど君は拾う そんなものでないと
二度と離しはしないようにと

少しずつ箱は軽くなって 私は自由と踊ればいい
振り向いた後ろには誰も居なくなっていて もうそれを見ることもない
すれ違う人の腕に見えた 似ているようで少し違う箱
幸せそうな顔に それが何かと聞けはしない
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