エンドロール

古い映画 観ながら
うたた寝してる横顔
毛布を掛けた その手を
君は静かに握り返した

いまも若い女優は
あの日の君と重なる
思いを告げることさえ
うまくできない時代だった

悲しいとき 嬉しいとき
いつも君がそばにいて

流れるエンドロール
最後に並ぶ 二人の名前
それが僕は幸せと
幸せと思えるんだ

いつのまにか 忘れる
思い出だってあるんだろ
映画のように 何度も
最初の場面 戻れやしない

僕の知らないところで
泣いてた君も知ってる
それでも灯す明かりを
消さないようにと生きてきたよ

木枯らしにも 咲く花にも
いつも君は優しくて

流れるエンドロール
たったひとつの物語なら
僕は君を幸せと
幸せと思えるんだ

流れるエンドロール
最後に並ぶ 二人の名前
それが僕は幸せと
幸せと思えるんだ
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