冬のソリティア

十九になった夏の終わりに
この街にたどり着いた
僕はそれ以上なにも
聞かずに君を愛した

『夏の終わりを見届けるのは
辛すぎるから…』と、君は
タイプライターに一言だけ
ある日、街を出た

NEWYORK CITY から
今夜、僕も逃げてしまおう
誰も居ない部屋に残される
君と僕のソリティア

秋が過ぎ去り、街はモノクローム
午前5時のサブウェイ・ステーション
汚れた壁のグラフティー
『夢はかなう!』と、描いてある

そんなジョークに、少し微笑み
階段を上がりきれば
クリスマスの朝の街を
雪が降り始めた

NEWYORK CITY から
今夜、僕も逃げてしまおう
誰も居ない部屋に残される
君と僕のソリティア

Bye Bye My Love いつの間には僕が
Bye Bye My Love 通り過ぎた季節
微笑み浮かべて雪の街を行こう…

NEWYORK CITY から
今夜、僕も逃げてしまおう
誰も居ない部屋に残される
君と僕のソリティア
二人だけの思い出の日々

君と僕のソリティア……
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