夢つなぎ

うしろふり向きゃ 何もない
前を見たって 闇ばかり
すねてみたとて どうなるものじゃ
ないと知りつつ 横を向く

故郷(こきょう)出てから 二十年
月にうつるさ 山や川
ひとりくぐった 居酒屋のれん
しみたなつかし 國(くに)なまり

何度転んで 夢をみて
いくつ残した 傷のあと
それが若さと いばってみても
風が心の 隅(すみ)に吹く

今日がだめなら 明日(あす)の夢
それがやぶれりゃ またあした
しょせん浮世は 短いものよ
夢をつないで 生きてゆく
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