洗面所

昨日洗面所に置いてある ガラスのコップが割れた
解ってるんだ 知ってる
形ある物は儚くいつかはなくなる事
解ってるんだ

だけどこうしてあなたとの
愛しき日々が記憶の奥のカケラになって
消えてゆくなんてね 太陽よこんなあたしを今すぐ隠して

ひとつずつ思い出が あなたとあたしのある日をふいに壊しても
ひとつだけ変わらないよ
あなたの傍にいたいと泣いたのはあたしだって事

どんな傷も癒えるよな あなたの言葉はもう 聞こえない

横顔に只 見とれたよ 愛しき日々は恥じらいながら大きくなって
静かに今だって 二人歩いた坂道に引き留められたり

いつか思い出を 微笑みながら話せる日が来たとしたら
きっとその時は あなたの大きな両手をもう一度恋しく想うだろう

ひとつずつ思い出が あなたとあたしのある日をふいに壊しても
ひとつだけ変わらないよ
あなたの傍にいたいと泣いたのはあたしだって事
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