冬の窓

暮れ急ぐ あの空が
屋根の上に 届いたら
くもる窓に 顔をよせて
今日は何を捜しましょうか

想い出はぬぎすてて
大人になるつもりです
だからどうぞ捜さないで
あの頃の私を

レコード針の上がる音にふっと
気付いてしまった寂しさひとつ

もうすぐ19になります
私髪を切りました
もうすぐ19になります
忘れたはずです

指先の 冷たさが
からだ中に 広がって
部屋の中の 暖かさが
嘘のように消えてゆきます

降りだしたこの雪を
あなたも見てるでしょうか
胸の中を白く染めて
私は忘れたい

ガラスの窓の片隅にふっと
見付けてしまった寂しさひとつ

もうすぐ19になります
私髪を切りました
もうすぐ19になります
忘れたはずです
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