枯葉

傘の花が濡れた舗道を
行き交う街の店で あなたを待った
雨に舞い落ちてゆく枯葉
もどらない時のように

それは昨日のことのように
私の中に残る 光と影
ふたり 行くあてもない日々が
愛を愛で傷つけた

あなたは そう 色褪せぬ時の向こうで
私を抱き寄せ 抱きしめ続ける

白い明け方の霧の中
赤い車が街を走りぬける
甘い薔薇の香りが部屋の
窓をそっと叩く朝

あなたの 面影をまだ探しているの
あなたを愛した この部屋 この街
×